自動ブレーキ、自動車間距離制御搭載車が増加
近年、自動ブレーキなど、自動運転技術の進化・普及が急速に進展している。右記のグラフを見れば一目瞭然で、6年前では5%前後の搭載率だったのに対し、それから4年後には自動車間距離制御で約4割、自動ブレーキに至っては7割弱の新車に搭載されるようになってきている。
車載式故障診断装置(OBD)を活用した自動車検査
対象:2021 年以降の新型乗用車、バス、トラック
① 運転支援装置※1:アンチロックブレーキシステム(ABS)、横滑り防止装置(ESC)、ブレーキアシスト、自動ブレーキ、車両接近通報
② 自動運転機能※1:自動車線維持、自動駐車、自動車線変更など
③ 排ガス関係装置:検査開始時期 2024 年※2
※1 保安基準に規定があるものに限る
※2 検査開始時期は実証実験等を踏まえて変更があり得る
故障時の重大事故化の可能性 しかし現在の車検機器では対応できない
一方で、これらが故障した場合には、誤作動による重大事故等に繋がるおそれがある(右記、不具合事例参照)ことから、自動車の検査等を通じた機能確認が必要である。
しかし、現在の検査機器では自動運転技術等に用いられる電子機器の機能確認には対応していないのが実情だ。
車載式故障診断装置(OBD)を活用した自動車検査手法を取りまとめ、2024 年から開始予定 こうした現状を鑑み、国土交通省では、車載式故障診断装置(OBD)を活用した自動車検査手法を取りまとめた。
各自動車メーカーから保安基準不適合となる故障コード(特定DTC)の提出を求め、その情報を格納した法定スキャンツールを設定することとした。この法定スキャンツールを検査対象車両に接続して、特定DTC が検出された場合には検査不合格とするのである。
エーミングも重要度を増す ターゲット等機材の充実を図るべし
国土交通省ではOBD 検査においてスキャンツールの重要性を強調しているが、自動ブレーキや自動運転技術はセンサーが感知した情報を元に働くシステムであり、このセンサーが正しく動作するための基準線こそがシステムの根幹である。ということは、この基準線が正しく設定されているかどうかを確認する機器も必要であり、その確認・調整する作業をエーミングと呼んでいる。ATUTEL でもエーミングに最適なターゲット等(上写真)の販売を開始する。標準で全メーカーに対応する。