スキャンツール

今こそスキャンツール導入の時!!

今こそスキャンツール導入の時
補助金制度開始! !

~整備工場はどれを選べばよいのか?~

エコカー補助金効果も相まって、燃費のよいガソリン車と共にハイブリッド車も爆発的に売れ、保有台数に占める割合も着実に増えてきている。この状況に呼応するように、アフターマーケットの現場においても、以前にも増して電子故障診断ができるスキャンツールの必要性は高まってきている。

日整連では、「スキャンツール活用事業場認定制度」を今年4 月からスタートし、現在、全国で150 事業場が「コンピュータ・システム診断認定店」として、活躍を始めている。また、国では7 月下旬を目途にスキャンツール補助金制度のスタートを決めた。これは、スキャンツール導入を考えている整備工場にとっては追い風になることだろう。

こうしたスキャンツールと業界を取り巻く環境に大きな動きがある中で、先日開催されたオートサービスショーでも、やはり一番の注目を集めていたのがスキャンツールであった。

整備工場も“今、どのスキャンツールを導入するべきなのか?”、その品定めに来場していた人は多かった。
各メーカーもこの機会に合わせて、新商品の投入やクラウドを使った新サービスの開始など、汎用性、アフターサービスの充実を目指した動きが活発になってきた。

そこで、今回の特集では、各社スキャンツールとこれに関連する新サービスなどを取り上げる。是非、参考にして欲しい。

スキャンツール活用事業場認定制度がスタート!
すでに全国で約150 の整備工場が認定店として活躍中!!

スキャンツール活用事業場認定制度とは、スキャンツールを活用して整備作業、診断作業の効率化を図ると共に、自動車の電子制御における機能について診断できる整備事業場を認定することにより、ユーザーの信頼を獲得することを目的としている。認定の名称は、「コンピュータ・システム診断認定店」となる。 自動車整備振興会の会員で、次に掲げる①~③の要件を全て充足している事業場が認定の要件となる。

①スキャンツール応用研修修了者又は一級自動車整備士が 1 人以上勤務していること。
②スキャンツールを保有していること。ただし、J-OBDⅡ対応、DTC 読み取り・消去、作業サポート、データモニタ、フリーズフレームデータ、アクティブテストの機能を有するもの。
③FAINES(ファイネス)に加入していること。 また、スキャンツールの活用研修会とは、「基本研修」と「応用研修」の2 種類がある。

①基本研修とは、スキャンツールの一般的な知識・技能の習得を主たる内容の研修で、原則として三級自動車整備士以上で、主にスキャンツールの未経験者を対象としている。

②応用研修とは、基本研修のステップアップを図る研修とし、高度な診断・整備技術の習得を主たる研修となる。原則としてスキャンツール基本研修修了者とし、このほか基本研修修了者と同等以上の知識・技能を有すると認めた者を対象とする。

これらの条件を踏まえた、全国の整備工場で、認定店の登録を行った事業場は現在、150 社で今後も、応用研修が進むにつれ、認定事業場も増えて行くことになる。

ちょっと待って スキャンツールの補助金

補助金で決まっていることは、その総額が2億円ということだけである(7 月19 日現在)。これに対し、ディーラーを除く整備事業場数(国土交通省発表)は約76,000 工場、スキャンツールの普及率が2~3割と言われているので、未導入工場はその逆で約7.5 割の57,000 工場。すると1工場に割り当てられる補助金は約3,500 円となる。金銭感覚は十人十色だが、この額では導入の決め手にはなり得ないだろう。であれば、少しでも早く導入し、トライ& エラーを繰り返してノウハウを蓄積した方が、そのノウハウはいずれ補助金以上の効果を生むはずだ。

スキャンツール製品紹介

株式会社デンソー「DST-i」

デンソーのスキャンツール「DST-i」は国土交通省が推奨する標準仕様機としての機能を備えるだけでなく、オプションによってハードウェアのグレードアップが可能なため、用途に合わせて整備工場が使いやすい拡張性が大きな特徴。ベーシックセットは、コードリーダー+作業サポート+α機能を搭載。オシロ機能を後から追加することも可能(最初から搭載も可)。また、新たなサービスとして「ST- クラウド」がスタート。デンソーが蓄積したデータとロジックを駆使してビジネスの拡大と作業効率の向上をサポートするクラウドサーバーサービスによって、診断・業務支援体制も充実している。

ボッシュ株式会社「GST スタンダード/ アドバンス」

ハードウェア(KTS5 シリーズ)にソフトウェアが付いたバージョン。国産車、輸入車、大型車に対応した汎用スキャンツール標準仕様準拠モデルになっている。グローバルOBDⅡの欧米車のOBDII 読み出しに対応しており、収益性の高い輸入車にも強く、幅広いカバー
率を誇る。
診断を行うためのトラブルシューティングマニュアル(アドバンスのみ)もあり、オプションでも豊富な拡張機能を有しているので、整備工場のレベルに合わせて、バージョンアップが可能なのも心強い。

株式会社インターサポート「G-SCAN2」

同社の人気スキャンツール「G-SCAN」シリーズにオシロスコープやマルチメーター機能を搭載した上級機種「G-SCAN 2」が登場。今までの、G-SCAN にオシロスコープ、電圧、抵抗、周波数などの測定が可能なマルチメーター、電圧信号、パルス信号を送信し、ECUやアクチュエーターのシミュレーションができる機能が搭載され、整備工場はより高度な診断整備が行える。この他、新たに「スマートアップデート機能」が付いた事で無線によるアップデートが常に可能となった。ディスプレイ画面も7 インチと見やすくなった(2013 年10 月発売予定)。

株式会社アルティア「SSS-01」

国産乗用車・国産トラック・輸入車まで、全22 メーカーに標準対応(2013 年3 月現在)。今後入庫拡大が予想されるハイブリッド車・クリーンディーゼル車・アイドリングストップ車など、整備にスキャンツールが必須となる先進技術が搭載された車種にも対応している。見やすい4.3 インチのワイドカラー液晶モニターを装備しており、スマホ感覚で操作ができるタッチパッドや落下防止用フィンガーベルトなど使い勝手に配慮している。

また、専用アプリからWi-Fi を使ってSSS-01 を遠隔操作することも可能になった。

株式会社スマートダイアグ「スマートダイアグ」

最大の特徴は圧倒的な低価格で最低導入コストは36,750 円(税込)から。必要な診断ソフト(メーカー)だけを導入することが可能で、3 社もしくは8 社の対応ソフトを組み合わせることができる。

対応メーカーは国産車8 社、国産トラック4 社、輸入車9 社。故障コードの読取・消去はエンジンを始めとする各システムへ対応(エンジンのライブデータ確認ソフトは別売)。作業サポートは、需要の多いDPF 強制再生に対応。ECU リセットやDPF の状態表示機能も搭載。データモニタソフトとの併用でDPF 詰まりの作業もサポート。

株式会社バンザイ「MST2000」

国産・輸入乗用車、国産トラックなど21 メーカーに標準対応した、しゃべるスキャンツール。初の音声ガイダンス機能を搭載し、作業サポートやお客さまへの診断説明も音声にて可能。故障コードの読取・消去はもちろんのこと、フリーズフレームデータの読取、データモニタ、アクティブテストが可能で、作業サポートやJ-OBDⅡにも対応。画面も4.3 インチの大画面。また、本体の保証期間が3 年、アップデート可能期間が5 年とサポートもバッチリ。新たにWi-Fi 接続機能が加わり、iPadやノートPC による遠隔操作も可能となった。

株式会社日立オートパーツ& サービス「HCK-DMZ」

単体でコードリーダーとしても使え、パソコンと連携させてより詳細な診断も可能。国内乗用車8 メーカー、国内トラック3 メーカー、グローバルOBDⅡにも対応。コードリーダーとしては、作業サポート(国産車のみ)、エンジンシステム診断、診断シートの作成/印刷(プリンター搭載)、データロガー、データモニタ(スタンドアロンの場合グローバルOBDⅡにのみ対応)、レディネスコード読み取り、フリーズフレームデータ読み取りが可能。パソコンとの連携でデータモニタ(リアルタイムグラフ表示可)、アクティブテストが可能になる(要別売ソフト)。

株式会社ツールプラネット「TPM2000」

発売以来、絶大な信頼を得た「TPM1000」の後継機。人間工学に基づいたデザインにより、機能性・操作性がさらに向上。画面は4.3 インチのフルカラーで見やすく、静電容量式タッチキーの採用で操作性も抜群。標準で国産乗用車8 メーカーに対応。国産大型車4 メーカー、輸入車9 メーカーはオプションソフトにて対応可能。今後の整備需要を見込んで、HV 電池の各ブロックの電圧・抵抗のチェック、インバーター冷却水の確認などHV の車検にも対応。車検時の重要点検項目になるレディネスデータ(ミスファイアやO2 センサーなどのチェック)にも対応している。

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