スキャンツールの導入について
毎回スキャンツールの記事が掲載されいるが、そもそも、スキャンツールはお持ちだろうか。持ってもいないのに、スキャンツールはこんなものだと決めつけているメカニックはいないだろうか。
そういう人の中には、今まで勘と経験でやってきた職人が多いかもしれない。
しかし、そういう人でも、最近のクルマの整備にはスキャンツールが必須だと理解しているだろう。
それでもまだ導入していないというのは、これまでしっかりとその必要性を説明してくれる人がいなかったということなのではないだろうか。あるいは、スキャンツールそのものの説明は何度も受けたものの、スキャンツールを使って、どのようにビジネスに活かしていくのか、スキャンツールを使えばどういうことまで出来るようになるのか、そういった戦略の部分まで説明してくれる人がいなかったのではないだろうか。
ニーズは間違いなくあるのにスキャンツールを購入しない理由に、お金がないことを挙げる人が多いとも聞く。
しかし、スキャンツールの必要性をしっかり説明出来る人が、スキャンツールについてのみならず、クルマに関わる様々な話も含めて3 時間じっくりとした結果、最終的には、その日のうちに「これは高い安いではなく必要なものだ」と、50 万円のスキャンツールの購入を決めたという事例もある。これは2 人だけで運営している整備工場の事例だが、例えこうした小規模工場でも、必要性を理解すれば、それだけの投資が出来るということだ。
それは、興味はあるけれども、試しに買ってみようということが出来ず、スキャンツールがどういうものか分からない、買うに値するものだと思えないからこそ導入することに躊躇してしまうという裏があるのではないか。
ならば整備工場に近しい部品商こそがしっかりした提案をするのも一つの方法である。現場について、スキャンツールについて、クルマ自体についての話が出来る人がメカニックの成長を促す。
逆に整備工場も大いに部品商を活用すべきではないだろうか。