診断機を健康診断に活用し、信頼性向上と次回入庫を促進すべし!
近年のクルマは電子化が進んでいるため、点検・修理には診断機が必要とされる一方、故障そのものは減少傾向にあり、故障修理売上は減少している。
しかも定期点検やオイル交換での入庫も減少しているため、せめて車検だけでもとなるが、新車販売時のメンテナンスパック付帯等により、ディーラーが囲い込みを図ってる。
ということは、数少ない入庫のチャンスを、何とか次の入庫に繋げて、点検・消耗品等の販売を強化していくことが必要である。そこで、日立では、診断機を活用した健康診断によって顧客からの信頼をさらに向上させ、次回入庫を促進すべきと提唱している。
人間の健康診断はある程度の時間が必要、クルマの健康診断は短時間! 一般的に私たちの体の健康診断は、短くても半日といったように、ある程度時間のかかるものである。そこで、「クルマの健康診断をしませんか?」とエンドユーザーに持ちかけても、上記の健康診断=長いというイメージに引っ張られて、断られる確率が高い。
そこで、日立の提唱するクルマの健康診断は、そうした健康診断のマイナスイメージを払拭するものとなっている。具体的には次のような特徴を掲げている。
• 専用機器による簡単点検
• 車検・定期点検時に「ついで作業」で診断が可能
• 良否判定は○╳△で、カーユーザーに分かりやすく表示する
• 健康診断シートの簡単作成
• 消耗部品の消耗状態を数値で提示
• 健康診断結果は診断機に保存可能で、次回入庫時に前回データとの比較が可能
• 将来的にはクラウドシステム化し、他の同車種との比較も可能この結果、次のことが可能となる。
• 消耗部品の状態数値化による、最適交換時期の案内
• 車検項目以外の点検による、安心なクルマの健康状態の提供
• 故障の多い箇所(部品)点検による、故障予防の提供
健康診断を支えるためのスターターキット、それがHDM-8000
この、クルマの健康診断の中核をなすのが、新発売の日立ダイアグモニター「HDM-8000」である。10インチのタブレットとインターフェースBOXがセットになった診断機で、インターフェースBOXを車両に接続し、Wi-Fiにて診断結果をタブレットに飛ばす。
診断結果は診断機に保存可能で、写真等のデータも車両に紐付けて管理できる。診断結果はタブレットの画面を見せる他に、印刷して診断シートとして見せることもできる。
ただし、本機はあくまでクルマの健康診断のスターターキットという位置づけであって、今後はこれをサポートするバッテリーチェッカーやイグニッションコイルチェッカー、コンパクトなオシロスコープなど、各種テスターが続々と登場予定だ。