Q、人に話しかけるのが苦手です。
自分は今、父の経営するモータースの幹部社員です。元々メカニックだったのですが、組織異動でフロントに回ることになりました。
これまでと違って自分から積極的にお客さんに話しかけなくてはならないのですが、どうもそういったことが苦手です。人前で話すと少し緊張してしまって上手に話せません。どうすればいいでしょうか?
A、
普段の経営の質問とは毛色が違いますが、人前で話すという行為はリーダーとして絶対に身に着けておかなくてはならないスキルなので扱います。
まず、人前で話すのが苦手な方の共通するパターンをいくつか抜き出してみましょう。
① きちんとマニュアル通りに話そうとしてしまう
② 慣れない敬語を使いこなそうとして、何を言いたいのかが伝わらなくなってしまう
③ 相手からのクレームを恐れている
上手な人のつかんでいるコツ
① 上手に話そうとしないが、熱く伝えようとする。一生懸命さをアピール。敬語も関係ない。
一生懸命、丁寧にゆっくり話そうとする。
② クレームを恐れない。世の中には攻撃的な人もいるから仕方ない。気にしない。
③ 自分のペースをつかむ方法をいくつか持っている。
(ア) 自分で説明した後に少し間をおいて自分で「はい」と返事する。これでひと段落つける。
(イ) 自分が話す相手のうち、うなずいてくれる人だけを見て話をする。反応の鈍い相手には一瞥もくれない。
(ウ) 眼光の鋭い人とは目を合わせない。実際には顔を向けながら自分の目の焦点を合わせない。
こういったことに気を付けて話をしてみてはいかがでしょうか。なお、商品知識は時間を見つけて暗記していくほかはないでしょう。営業はあくまでも「知識と度胸」が両輪です。
原田 博実(はらだ ひろみ)
MBA 経営学修士/関西学院大学大学院 経営戦略研究科 修了
関西学院大学特定プロジェクトビジネスマイニングセンター
客員研究員(2007 年~ 2011 年)
主な著書 「スバルだより」(富士重工/ 2011 年より連載)
「整備戦略 経営特集号」(日刊自動車新聞社)
「財務諸表” 寝かせ読み” 速読法」(アスキー新書/ 2010 年)
「“クルマ屋” 経営塾」(日刊自動車新聞社/ 2011 年)