千葉県八街市にあるエフテックではこのほど装着したまま触媒洗浄が出来る機器を開発し好調な滑り出しを見せている。ここではインジェクタートラブルから見るリサイクルパーツを活用した追加提案についてお話をしようと思う。
日常的にエルフやキャンターなど4tクラスのトラックの触媒はインジェクターとセットで壊れる。どちらにも原因となるような要素があるのだが、どちらかを交換すると、しばらくして交換していないパーツが壊れるといったケースも多いと聞く。勘の鋭い方ならばエンジンコンピューターやエアフロといったパーツなども同じケースとしてあると考えると思う。自動車には固有のそれもよく壊れる部品というものが山ほどある。ここで大切になってくるのが先を見越した提案なのである。
転ばぬ先の杖として安く、そして確実な選択にリサイクルパーツ
リサイクルパーツの品質については一旦置いて話をする。何らかの電気系統のトラブルが起きた場合、問題のある部分だけを交換していないだろう。何故、そのような症状が起きるのか、この辺りは本誌の「故障診断整備のススメ」を参考にしていただいて、原因の追究から他にも不具合が見られる、症状的にこういったトラブルも考えられるというケースもあるだろう。確かに最近ではお客さまも「あと1年乗れればいい」といった意見もあるので提案するのをためらう気持ちは分る。しかし、この1年間の間に同じようなトラブルを起こしてしまった場合の損失をいかに伝えるかがポイントで、中古部品ではエアフロやコンピューターなどは高くてもせいぜい1万円程度モノによっては5千円程度で購入できてしまうパーツである(相場ですので全てがそうとは限りません)。これを高いと見るのもナンセンスなので割愛するが、1年乗りたいのならばこちらもやりましょう、と提案していますか? という話なのである。
提案することを忘れていないか
過剰整備と予防整備の違いは気遣いがあるかないか、提案力の違いでもあると言える。釈迦に説法を説くようで気が引けるが、そんな時こそ安く提案出来るリサイクルパーツを使うことをお勧めする。お客さまにいかに伝えるか、納得してもらうか、伝える力そして少しでも安くというニーズにリサイクルパーツはマッチする。リサイクルパーツにはリビルト品もあり品質に不安があるならばそちらも良いだろう。お客さまの財布の為ではなく、車に長く乗ってもらう為に、リサイクルパーツを使って提案していこう。