レッカー業者や自動車関連事業者が、自動車利用者の利便性や安全性の向上へ寄与できる財団目標に運営している、一般財団法人自動車利用者保護機構(山下健樹代表理事、以下AUP)は、同機構の核となる事業であるライフラインパートナー事業及び防災ネット事業の説明会を去る2月4日、都内にて開催した。
AUPが目指すのは
防災支援ネットワークの構築
大石名誉会長の開会挨拶に引き続き、山下健樹代表理事がAUPの目指すものについて語った。
表面的には一つの成果物として、エンドユーザーが自動車のトラブル時にロードサービスの出動要請をかけられるスマホアプリ、ライフラインパートナーアプリ(LLPAS)があり、このアプリを経由してロードサービス業務に対応する自動車関連事業者をライフラインパートナー(LLP)と呼ぶ。
しかし、これは単なる入口に過ぎない。たしかに、個別の事故対応は救援を要請したエンドユーザーと出動した自動車関連事業者の間で行われることであるが、これが例えば大地震や大洪水といった災害時であったらどうだろうか?
それこそ出動要請は引っ切りなしなのに対し、対応する業者が1社では到底追いつかない状況となるのは明白である。
そんな時のために、各地域のLLP同士が手を組めば、手の空いている者から適宜出動要請にも対応できる上に、各事業者が防災物資備蓄物(毛布、水、保存食、簡易トイレ、発電機など)を普段から備えておけば、災害時の一時避難場所としても機能するわけである。
このように、AUPの目指すもう一つのものは、LLP同士が自社の属する各地域でネットワークを組む、防災支援ネットワーク事業である。
AUPと提携している一般社団法人日本防災教育振興中央会の仲西宏之代表理事も、災害時における国(自衛隊)や地方自治体のきめ細かい支援にはどうしても限界があり、頼りになるのは地域ネットワークであると熱く語った。同中央会は、AUP加盟のサービスメニューの一つである防災教育事業の講師を担当することになっている。
さて、説明会の最後は、AUPの長屋勝利理事が、LLPASについて解説した。機能の詳細については図の通り。このアプリを利用できる会員は、整備・鈑金・販売等の自動車関連事業者のA会員と、ロードサービス専業者のB会員の2種別がある。入会金・月会費等については下記まで。
自動車を利用する方に喜ばれる防災支援ネットワークづくり
Q1 車のトラブル時の出動要請(車利用者)
LLAをご利用いただくことで、お客様が、車のトラブル時に素早く、また、慌てずに出動依頼ができるようになり、LLAから『レッカーコール』を行った場合出動可能な近くのレッカー会社へ自動通知されます。
※指定修理工場へも自動通知されるので、お客様のフォローを行うことができます。
Q2 LLA 自社顧客管理(LLPAS 利用事業者)
自社顧客がLLAをご利用いただくことで、顧客情報・車両情報を追加登録し、自社管理することができます。指定業者登録により、お客様がアプリをダウンロードした際の入力の手間を省くことができます。
※顧客管理項目は、メール配信時の検索項目となります。
※顧客情報一括インポート機能あり
■ 管理項目
氏名、生年月日、性別、住所、メールアドレス
車両情報(車検記載項目)、保険会社など
Q3 顧客来店促進機能 (LLPAS 利用事業者)
Eメール配信はもちろんのこと、Cメールやアプリプッシュ配信が可能です。平常時の顧客サービスにもご利用できるように車検時の事前案内や、自社キャンペーンのご案内など、来店促進機能としてご活用いただける機能も搭載しています。
■ 機能一覧
ショートメール配信機能/Eメール配信機能
アプリプッシュ配信機能/予約タイマーメール配信機能
Eメール・ショートメール・アプリの3ツールからの配信搭載システムは業界初となります。
Q4 レッカー作業管理機能(LLPWS 利用事業者)※注
レッカー搬送の作業内容を入力管理し、データを自動集計することができるため、1か月の売上や件数を把握できます。また入力したデータを検索条件で検索することができるので、見たい情報をすぐに見つけることができます。
■ 集 計
営業所別、アシスタンス別
■ 検索
営業所、担当者、集計期間、発生時間
※注)本機能ご利用の場合は、別途システム利用料がかかります。
防災支援ネットワーク事業(災害時の備蓄と緊急出動支援)
防災支援ネットワーク体制の構築
LLPASネットワークの倉庫などに防災物資備蓄物(毛布、水、保存食、簡易トイレ、発電機など)を分散化させ、災害が起ったときに、LLPASネットワークにより救援物資の依頼・搬送をおこないます。
※人の問題に関しましては、一般財団法人日本防災教育振興中央会と連携しながらカリキュラムを作り、提供していきます。
一般財団法人自動車利用者保護機構
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