シリーズ車検を考える
ニッポンメンテナンスシステム㈱(伊藤光治社長)は日本の中古車保証のパイオニアとしてその名を馳せる。昭和60年に創業し、来年で30周年を迎える。元々は自動車オートリースのメンテナンスを受託し自動車整備工場へ修理を委託する業務を軸としていた。時代が進むに連れて中古レンタカー事業、中古車保証事業を始め、様々な事業を展開して来た。中でも2002年より始まった中古車保証事業はディーラーのメンテナンスパックに対抗するための商材として、多くの中古車販売業者から高い評価を得て申し込みが急増、現在全国に4,500店舗以上のパートナ-と事業を展開している。これらの整備、修理を整備工場にお願いしている。
「弊社から見ると整備工場は他の業態に比べて優遇されている部分は多くあります。法律で定められた点検整備や車検制度、また壊れれば修理部品などでも利益を上げられる。そして工賃という時間に応じたサービス料がある。
他の業界を見ても、これほど優遇されている業界はないと思います。
逆を言えばまだまだ収益を伸ばすチャンスはあるのだと考えるべきだと思います。具体的に弊社で行っているサービスの一部、保証や保険といったものをうまく活用していただければ、入庫の増加も見込めます。
現在の自動車産業は新車販売、アフターマーケットは厳しいと言われていますが、より独自性を強くし、他社との差別化を図ることで収益を高められます。
『カーソーシャルインフィニティ』という構想を弊社では実践しています。整備工場にとって利益が得られる仕組みです。また、オ-トリ-スシステムを一部加えた新車販売システム『ONE乗るだけプラン』を近々発売します」と伊藤社長は語る。
ニッポンメンテナンスシステムのサービスを受けるためには同社のパートナ-店として登録が必要だ。同社のサービスをうまく活用して貰うためにもキラーコンテンツを紹介するので是非参考にしていただければと思う。
■ 買得典 [中古車保証]
「買得典」(コウトクテン)は中古車保証の決定版で、発売以来、月間累計200万件以上の加入を誇るニッポンメンテナンスシステムのキラーコンテンツだ。中古車販売のストレスになる故障やトラブルを同社が保証するサービスで、整備工場は入庫した自動車を修理するだけ。工賃の請求もできるので作業時間以外のリスクが無く、自社で販売したお客さまに対して手厚いサービスができることが最大の特徴である。しかも仕切り価格は21,000円からとなっており、価格は自社で決めることが可能。そのため、車販を強化している加盟店の付帯率は8割を超える。
エンドユーザーが受けられる保証は1~3年間となっており、この間に何度でも修理を受けることができる。整備工場のメリットとしては12ヶ月点検の奨励が出来る点、販売価格での利益が取れる点、お客さまとの太いパイプを作ることが出来る点である。お客さまからのクレームというのはできるだけ避けたいもの。そんなクレームも無く対応できる。保証内容は上記275アイテムが対象と、一般的な保証に比べ圧倒的である。自社での保証はリスクがある、しかしお客さまに安心して乗ってもらいたいという、誰しも思う点を買得典ではカバーできる。
■ パーツケア [小額短期保険]
いつでも入れる自動車部品保険としてトライアングル小額短期保険㈱と共同で開発した。開発にあたってはニッポンメンテナンスシステムの整備修理デ-タが採用された。金融庁の認可を受けた日本初の自動車部品保険である。
一言で言えば、「買得典」の延長保証としての位置づけである。申し込み手続きはニッポンメンテナンスシステムが対応するが、自社で販売することも可能。その際は募集人資格と代理店登録が必要になる。保険料は21,000円からとなっている。保証と違って価格の設定は出来ないが、販売時の手数料収益を得ることが出来る。さらに、保険の加入条件に12ヶ月法定点検の実施が不可欠となっているので、整備売上にも貢献できる。
基本的にいつでも加入できるので、飛び込みで来店されたお客さまにもすぐに提案できる。そこから生涯顧客化への囲い込みの可能性が広がる。保険期間は1年間となっており、随時更新が必要だが、そのたびに12ヶ月点検の実施と保険の更新をするため、収益に貢献出来る点も大きなメリットである。保険でカバーしている部分はエンジンを含む300アイテムとなっており、最大200万円までの保証が可能である。安心感を演出できる整備と、もしもに備える保険を提案できる整備工場は大きく他社との差別化となる。
■ てんけんくん5 [新車保証]
京都府の自動車整備商工組合と共同で開発したもので、商工組合が窓口となって進めているのが「てんけんくん5」だ。ディーラーがメンテナンスパックを販売している中、開発された商品である。メンテナンスパックを持っていない整備工場でもメンテナンスパック同様のサービスを新車販売時に展開でき、メーカー保証の3年プラス2年の5年間の保証となっている。追加の2年間をニッポンメンテナンスシステムが保証する形だ。
顧客の囲い込みとして絶大な効果を発揮するメンテナンスパックが自社でも展開できるため、加盟店からは好評を得ている。メンテナンスパックの真価は自社へ定期的にお客さまを呼び込めるところにあり、車検はもとより12ヶ月点検の入庫促進に役立っている。オイルやタイヤ、バッテリーといった消耗品の定期的なメンテナンス時に提案できる。サービス終了後は「買得典」に切り替えることが出来る点、顧客の流出を防ぎつつ生涯顧客化による収益アップが見込める点が最大のメリットである。特に自社でメンテナンスパックを持っていない、やりたい整備工場はぜひチェックをしていただきたい。
「買得典」、てんけんくん5、パーツケア、これら以外にもオートリース販売ノウハウ、新車・中古車の販売やオークション代行、リビルト・中古部品の販売からレンタカー予約管理システムの販売、さらに接客スペースのリースといった、うまく整備工場が使えば最大限に収益を生み出すことが出来る商材を展開しているニッポンメンテナンスシステム。
どのサービスも当然のようにお金はかかるが、金額の大小はあれども、自社だけで出来るサービスか、という点を考えていただきたい。魅力的な商材だからこそ、それに見合った価格設定があり、いかにお客さまへ上手に伝えるかが求められる。いつもと同じように仕事をしていては発展が無く、現状維持か後退していってしまう。
車にトラブルが無くても車検は定期的にやってくる。ではその車検が2年・3年から4年・5年に変わってしまったらどうだろうか。定期的に顧客とコンタクトを取っている整備工場とそうでない整備工場ではダメージの量が違う。しかし見方によっては、定期的なメンテナンスを奨励できる点では、これまで入庫の少なかった12ヶ月点検などで車検以上に収益を上げられるようになる。むしろ、ここに注目していただきたい。車検をがむしゃらに取ることに加え、定期的に自社へ呼び込み、整備を奨励し、分散しトータルで収益を上げる対策が必要になる。
そのために、お客さまに認知していただき、「何かあったらここに行こう」と言っていただけるような整備工場にならなくては、お客さまから選んで貰えない。そういった窓口、接点を増やすためにも対応力のある懐の深いサービス、他社との比較、差別化が必要になる。ニッポンメンテナンスシステムのサービスは差別化として、非常に優秀な商材である。生き残るための手段として検討していただきたい。
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