自動車整備業界を代表するコンサルタントとしておなじみの大塚マネジメント・リサーチ代表の大塚悦郎先生が、旧大東京火災時代から25 年の長きに亘って提携していた、あいおいニッセイ同和損保の顧問を今春を以って勇退した。
その功績を称え、去る4 月26 日、同社の新宿ビルにて「大塚悦郎先生 感謝の集い」を開催した。教えを請うた門下生や関係者など、多数が出席した。
大塚悦郎先生は大手ディーラーで新車販売等を経験した後、55 歳の時に縁あって当時の大東京火災と、同社の代理店指導のコンサルタント契約を結んだ。
以来、25 年間、数々の研修・講演を積み重ね、気づけば御年80 歳に。同社の役員にして、「大塚先生の若さには叶わない」と言わしめるほど、まだまだ健康な大塚先生だが、何かがあってからでは遅いということでキリのいい80 歳を以って、同社の顧問を勇退することとなった。
大塚先生の、同社でのコンサルタント活動の中で最も大きな功績が、JCA と呼ばれる後継者育成研修である。総勢300名の若手経営者が卒業し、既に社長として手腕を振るっている卒業生も多い(ちなみに弊誌連載の「後継者かく語りき」はこのJCA 卒業生を回る企画である)。
さて、「感謝の集い」では、このJCA卒業生を代表して、1 期生であるキクチ自動車修理工場の菊地章雄常務取締役がまず感謝の言葉を述べ、続いて、あいおい損保になってからのJCA1 期生(通算では9 期生)である中九州オート販売の山村恭生代表取締役社長が言葉では語り尽くせないといった感じの熱のこもった感謝の言葉を述べた。
その後も関係者の挨拶は続き、会の最後には大塚先生自らが、「次代を担う若い経営者に期待する」をテーマに(最後の)記念講演を行った。
大塚先生は「若い力は無限の可能性を秘めています。未体験ゾーンに入っていけるのは若い力があるからです。失敗を恐れず、果敢に行動し、皆さんの事業を発展させてください。顧客の分捕り合戦は終焉し、ストックを活かす経営は今、全員が同じスタートラインに立っているのです。皆さんの大活躍をご期待申し上げます」と講演を締めた。
講演が終わると会場総立ちでスタンディングオベーションが起こり、感謝の拍手がいつまでも鳴りやまなかった。大塚先生が残した功績の大きさが感じられた瞬間だった。
なお、あいおいニッセイ同和損保との契約は終了した訳でなく、代理店向けに毎日、業界の情報を提供しているRS デイリーニュースの執筆と、大塚先生個人としてのコンサルタント活動はまだまだ終わりではない。いやむしろ第三のステージの始まりである。