顧客囲い込み最前線 第2 回
成功しているお店はリピーターで稼いでいる
今年3月に行われた国際オートアフターマーケットEXPO2013で、株式会社オークサービスの國分俊和 東京支店長が、「成功しているお店はリピーターで稼いでいる」をテーマに、カンファレンスを行った。同社は、顧客管理代行サービス「常連さん」を提供しており、数々の導入事例を基に顧客管理の重要性についてプレゼンした。
新規客獲得が厳しい時代、顧客管理が大切
人口減少や所得低下により新車・中古車の販売台数や保有台数が減少傾向にあり、さらにディーラー、カー用品店、SS等による整備業界への新規参入も相次ぎ、新規客の獲得が厳しくなっているのが現状である。
こうなると、今まで通りの営業では新規客の獲得は見込めず、既存客が離れて行かないようにすること、新規客をリピーター化させることが重要になってくる。
そのためには、徹底した「顧客管理」が必要なのは言うまでもない。
中でも重要なのは、リピーター化した新規客から、また新たな新規客を紹介してもらい、「将来も安定して売れる」顧客循環のしくみをつくることである。
これが出来なければ、今後増々厳しくなってくることは間違いない。
適切なタッチポイントが顧客満足度を高める
では、顧客管理はどのようにすればよいのか?
ポイントは、お客さまが求めているタイミングと頻度でアプローチし、顧客満足度を高めること。これにより、効果的にお客さまのリピートを促すことである。
例えば車検の時だけ思い出したように案内するのでは、リピート率をアップさせることは難しい。オイル交換、定期点検、車検の4 ヶ月前からアプローチをするなど、細かくタッチポイントを取って、接触履歴を増やしていくことで、お客さまとのパイプを構築し、リピートを促すことが重要である。
また、お客さまのカテゴリーや顧客ランクにより、レスポンスが大きく異なってくる点も見逃せない。前回車検で入庫したお客さまは、入庫促進に対するレスポンスが比較的よく、再入庫しやすい傾向がある。
さらに、前回車検で入っていれば点検、鈑金、車販、保険などでも来店しやすく、定期的なアプローチがリピーター化するきっかけとなるのである。
お客さまに合ったアプローチ方法が必要
例えば、車検やオイル交換、定期点検など半年に一度は入庫しているお客さま【A】と車検だけのお客さま【B】、2~3年入庫がないお客さま【C】では、当然のことだが、【A】のお客さまが一番再入庫しやすい。
来店頻度の高いロイヤルユーザーと、離反しつつある顧客の双方に対して、同じ電話やDMで案内することはナンセンスで、費用対効果を意識した、特典や来店フックの設定が重要である。
現在、オークサービスでは、30万人の顧客管理を受託しており、多種多様なお客さまのニーズに合わせたアプローチプランを用意している。サービス導入前のコンサルティングにおいて、顧客リストや売上データから地域分布、入庫履歴などを細かく分析する。
その上でターゲットゾーン、アプローチ内容を提案することで、費用対効果の優れた「顧客管理」のアウトソーシングを実現している。