自動車関連行政情報
(社)日本自動車整備振興会連合会(坪内恊致会長)は去る10月23日に国土交通省 自動車局 武藤浩局長に「定期点検整備の確実な実施と事業関連規則の緩和に関する要望書」を提出した。
要望書は、従来から整備業界が置かれている状況を踏まえてまとめたものとなっている。
要望書の概要は次の通り。
【 要望事項の概要 】
1. 継続検査において、全ての受検車両に対して定期点検整備記録簿の提示を義務付け、これに基づき定期点検整備の実施状況を確認し、実施されていない場合には確実に実施するよう指導していただきたい。
また、代行業者による受検であってもユーザー自らの車両状況を知り得るように、車検証の備考欄に点検整備状況や受検形態(前検査や代行業者による受検であること等)を記載していただきたい。
2. 定期点検整備未実施車に対する実施指導にもかかわらず、次回の継続検査においても連続して定期点検整備を行わずに受検する車両に対しては、「点検整備勧告」を発動するなど、確実な点検整備の実施を担保する対策を講じていただきたい。
3. 車検代行業者について、不実記載となる「定期点検整備記録簿の偽造作成」と、自動車分解整備業者(認証事業者)を装った認証事業疑似行為を取締りの対象としていただきたい。
【 事業関連規制の緩和 】
4. 中古新規検査において保安基準適合証により現車提示を省略できる対象車種は「構造変更がない乗用車・軽自動車・二輪車」となっているが、これに「構造変更がない、いわゆるライトバン等の乗用車派生の貨物車」を追加していただきたい。
5. 回送運行許可制度の対象業種及び使用目的範囲を拡大し、整備事業者が車検手続き等を行う際にも回送運行許可番号標を利用できるように措置していただきたい。
【 その他 】
6. 整備事業者は、車検の際にユーザーに代わって自動車重量税の納税確認、自賠責保険の加入確認等を行っており、特に重量税の代納行為が大きな事業の負担となっている。自動車税制については抜本的な見直しが検討されていると伺っており、自動車関係税の車検時徴収が続くのであれば整備事業者の負担を補てんする措置を講じるよう図っていただきたい。