シリーズ車検を考える⑥ビークルネクスト

車検革命始めました!

ビークルネクスト

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せいび界2014年6月号記載

自動車整備工場は他社との差別化のために、どのような形でお客さまにアプローチしているだろうか。例えば自社専用のメニュー、オイル交換無料や車検早割プラン、メンテナンスパックなど色々な方法で顧客を囲い込んでいるのではないだろうか。昨今、特にカーディーラーのメンテンスパックの登場により、車検入庫ならびに一般整備の入庫が一層減少している整備工場がそう少なくない。他社と比較して自社の優位性を出してお客さまに入庫していただくことは、自動車整備工場の経営としては正解であり理想であると言えよう。

次世代を切り開くカーステーションを創造するビークルネクスト

2014年1月にリース会社ニッポンメンテナンスシステムとJUC、2社出資のもと設立されたビークルネクスト(伊藤亮祐社長)は自動車整備業界を活性化させ、さらなる発展と成長を手助けする営業支援会社だ。昨年2013年9月からの構想で、今年の1月に産声を上げたばかりながら、その支援の形に多くの加盟会社が集まっている。「日本の車検を変える」という目的の下、活動を開始した同社は、車検時に起きる車検メニューと関係のない故障、クレームなどをいかに減らし顧客満足度の向上を狙うかという目的で創業した。例えば車検が無事終わったお客さまの車の部品がすぐに故障してしまった場合、車検と関係のある部品であれば自社の責任となるが、車検と関係のない、例えばパワーウィンドウモーターが故障したとしたならばどうだろう。多くの整備工場は実費にてクレーム対応をしているのではないだろうか。仮にしていなかったとしたら、お客さまが自社に持つイメージは決していいものとは言えない。その上、自社にも工賃、部品代、人件費、時間など様々なマイナスが降りかかってくる。お金だけで済む問題ならいいが、お客さまからの信用も失ってしまう可能性も孕んでいる。そんな不安を解消するための仕組みがビークルネクストの「ネクスト車検保証」にはある。

車検で点検しきれない電装6項目を2年間保証

ビークルネクストでは整備工場が安心してお客さま対応出来るプランをいくつか持っている。その一つが「ネクスト車検保証」なのだ。車検が終わって早々に故障が起きた場合、間違いなく自動車の構造を知らないユーザーは車検をお願いした工場に文句を言いに来
る。そんな経験をした会社は少なくないのではないだろうか。そんな「いざというクレーム」に対しネクスト車検保証はある。ネクスト車検保証には車検時に拾いきれない、例えばエアコン、オーディオ、ナビなどといった電装品関係をしっかり保証してくれる。

提案の仕方としては車検費用に付帯する形でお客さまに提案をする。しかしそこで、車検基本費用に元々付いている保証であると謳えば、「自社独自のサービス」となるのだ。安心を車検時と同時に買うことで、お客さまは安心して次回の車検を迎えることが出来る。
と同時に該当項目以外の整備入庫も見込める二段構えとなっている。
整備工場のメリットは、これまで多少なりとも自社負担していた工賃などをビークルネクストが負担するので、お客さまからの信頼もカバーしつつ別の入庫も見込めることにある。ユーザーのメリットとしてはいつ壊れるか分からない部品を保証してくれる、いざという時に頼れる場所がある、実費負担が減るということがある。仕組みとしてはビークルネクストに月額利用料2万円の他、加入台数に応じて、保証料金を支払う仕組みだ。部品や工賃などはニッポンメンテナンスシステムより支給されるので安心である。

導入事例

東京の下町足立区にあるテイホク自動車(小林満代表)はビークルネクスト発足と同時に加盟を決めた。同社では特にこれといった車検チェーンなどには加盟していないものの、年間450台の車検を実施している工場だ。法人客が多く、個人客をこれから増やしていくに当たって「何か新しいサービスはないだろうか」と模索していた中、うってつけの商材がネクスト車検保証だったのだ。「車検を伸ばしていくことも大切ですが、お客さまに次回の車検まで安心して乗ってもらうことが出来るのが、提案しやすいです。4月から開始して既に数件ですが、ご契約いただいています。ありがたいことにまだ故障での入庫はありませんが、提案をすると大体のお客さまは選んでくださいます。

現在ポスティングや折り込みチラシといった広告を打っています。実はすぐに反応がありまして、車検を通してしまったお客さまからも『その保証だけ(後から)付けて欲しい』と言われるほどです」と小林代表。

地域密着と顧客密着でしっかり満足度を上げていく

同社は導入1号店ということもあって、「車検付加価値創造ビジネス」であるネクスト車検保証を成功させたいと考えており、様々なアプローチをしている。「説明を受けた時に、『これだ!』と思いました。いつも通り車検を通しているだけではお客さまは満足しない、場合によっては今後、ディーラーに行ってしまうこともあるので、今まで以上に車検は取りにくくなります。そういった時に自社の色を出していかなくては、お客さまは満足はおろか選んでもくれません。地域の行事でもある街コン(ちなみに、西新井街コンは今年で
4回目を数え、参加者は300人にも及ぶ大きなイベントだ)などにも積極的に参加し、そういったローカルな取り組みで自社をアピールしながら『テイホク自動車に入庫したら何でもやってくれる』と言っていただけるように頑張りたい」と小林代表。

車検の質を変えるネクスト車検保証により満足度を上げながら入庫促進にも役立てている同社、万が一の事態にも対応出来るので、色々なことがやりやすくなったというメリットも出てきている。今後もポスティングなどに力を入れて入庫を増やして行く方針だ。

代表挨拶

代表 伊藤 亮祐 氏

ネクスト車検・カーレボ・ネクストプライム・自動車リース

1981 年生まれ。大手旅行会社、自動車販売ディーラーへ勤務後、ニッポンメンテナンス
システム入社。その後、ビークルネクスト代表に就任。趣味は登山。

整備工場を次世代を切り開くカーステーションへ
地域密着クルマの町医者ネットワークを構築し
魅力溢れる車検の付加価値を創造します

我々は、地域密着クルマの町医者ネットワークを構築し、魅力溢れる車検の付加価値を創造します。そして新規顧客獲得支援を強力に展開することをミッションに置いております。10年先、20年先を見据えた動きをしていかなくては淘汰されてしまう自動車整備工場も少なくないはずです。カーディーラーに対抗できる力を持ち、自社の色を濃く出していくことこそが生き残る近道と言えるでしょう。

価格競争の時代は既に頭打ちに来ています。「安い」というのは一見メリットにも見えますが、それでは立ち行かなくなることもあるのです。車検は法的に決められたものです。ユーザーは車検を通さなくてはなりません。そこにある義務感に安心感を少し加えただけで、内容が濃くなると考えています。

リーマンショックから続く日本の景気問題はまだまだ回復しているとは言えません。増税による入庫減少を目の当たりにしている方々も少なくありません。だからこそ今、「安心感」をお客さまに提供していかなくてはなりません。「何かあった時に考える」という方もいらっしゃるかもしれませんが、それを「いざという時に備える」と誘導していくのも自動車整備工場の使命ではないでしょうか。その使命を全うするのに少しでもお役に立ちたいと考えております。

今後の整備業界、車検の「質」を変えることが出来る商材としてネクスト車検保証はあります。今年はスタートダッシュ期間ということもあって、加盟金などは一切いただいておりません。お陰さまで、2カ月で20社強の整備工場さまに導入していただいております。7月からは一般のお客様向けサイト【車検の入口】をオープンします。保証付き車検の安心感や他では受けられないサービスを、SNSも上手に利用しながら広めていきたいと思っております。価格競争は自分の首を絞めるだけです。価格以上の価値をお客さまに見出していただくことがこれから必要だと考えております。

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