資源マーケット情報

資源マーケット情報6月

鉄スクラップ

鉄スクラップの6月市場は、前月からの強気局面が続き、高値エリアでは、炉前H2=5万円乗せを続けてきている。

東京製鉄は、5月19日からの値上げの後しばらく価格を据え置いてきていたが、となり、6月24日から4工場で1,000~2,000円の値上げとなり(田原工場は新断、ダライ粉類のみ値上げ、九州工場は価格据え置き)、田原工場は新断類1,000円上げて5万5,500円、ダライ粉類は2,000円上げて4万9,500円。

岡山工場は1,000円上げて海上・陸上特級とも5万1,000円(新断、ダライ粉類は2,000円上げ)、宇都宮工場は1,000円上げて陸上特級4万9,000円、(Ⅽプレス300円上げ)、高松鉄鋼センターは1,000円上げて海上・陸上特級とも4万9,500円(新断類は2,000円上げ)とした。なお、田原工場は海上・陸上特級とも5万1,500円。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の6月9の輸出テンダーでは、平均落札価格は前月比362円値上がりの4万9,195円となった。

海外市場では、米国スクラップのトルコ向け輸出価格は、CFR503ドルで成約された後は、様子見となってきている。新断、HSなどの上級スクラップのアジア向け需要は、拡大基調にあるとされている。

 

粗鋼生産

5月の全国の粗鋼生産は、842万2,000トンで前年同月比42.2%増加となり、前年同月比をみると3ヵ月連続の増加となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は633万2,000トンで前年同月比47.2%増加、電炉鋼は209万100トンで同比29.1%増加となっている。

前年同月比でみると、転炉鋼、電炉鋼ともに3ヵ月連続の増加となっている。前年同月が大幅減となった反動で高い伸びとなっている。

 

非鉄金属

非鉄金属については、6月の銅地金価格は、史上最高値をつけた前月から見ると、反落局面となったが、100万円台を維持してきている。

6月1日より4万円上げて117万円としたが、その後については、6月4日には4万円下げて113万円、9日には1万円上げて114万円、16日には4万円下げて110万円、18日には4万円下げて106万円、23日には1万円上げて107万円、25日には2万円下げて109万円とした。

中国の価格抑制策の動きから反落したが、銅の供給不足、世界的な需要拡大などは、価格を支える材料となってきている。

[再生資源市場]

1.価格動向

※鉄スクラップ2021年1月ボトム2021年2~3月ピーク2021年3月ボトム
東京製鉄29,000円(1/29)42,500円(3/5)40,000円(3/26)
関鉄源輸出44,751円(1/13)39,271円(2/10)42,976円(3/10)
※銅
LME銅7,960.5ドル(1/14)9,158ドル(2/24)8,929ドル(3/26)
国内銅87万円(1/14)102万円(2/24)103万円(3/29)
※鉄スクラップ2021年4月2021年5月2021年6月
東京製鉄42,000円(4/15)48,000円(5/19)49,000円(6/24)
関鉄源輸出43,380円(4/9)48,833円(5/11)49,195円(6/9)
※銅
LME銅9,545.5ドル(4/23)10,537ドル(5/13)9,432.5ドル(6/25)
国内銅108万円(4/26)119万円(5/13)109万円(6/25)

2.鉄鋼

2021年5月
粗鋼生産計842万2,000トン(前年比42.2%増)
転炉鋼633万2,000トン(前年比47.2%増)
電炉鋼209万100トン(前年比29.1%増)
小形棒鋼62万9,900トン(前年比2.6%増)
H形棒鋼31万9,000トン(前年比13.9%増)
5月新設住宅着工戸数7万178戸(前年比9.9%増)
粗鋼世界計1億7,440万トン(前年比16.5%増)
中 国9,950万トン(前年比6.6%増)
インド920万トン(前年比46.9%増)
アメリカ720万トン(前年比47.6%増)
韓 国600万トン(前年比10.5%増)
トルコ320万トン(前年比42.4%増)

3.電炉製品

東京製鉄(6/15)
異形棒鋼(D13~25)83,000円(前月比 横ばい)
 H形鋼(中巾)103,000~111,000円(前月比 横ばい)

 

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