資源マーケット情報　2021年3月

鉄スクラップ

鉄スクラップの3月市場は、それまでの上昇から一転して下落局面となった。海外安のもとでの輸出市況の反落を受けて国内の炉前価格も下落した。

東京製鉄は、3月3日からは全工場で500円値上げ、さらに5日からも全工場で500～1,000円の値上げとなり（田原、宇都宮工場のみ1,000円上げ）、田原工場は海上・陸上特級とも4万2,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万1,500円、九州工場は海上・陸上特級とも4万1,000円、宇都宮工場は陸上特級4万2,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万500円とした。

この価格が、ピークとなり、以後、反落した。3月11日からは、宇都宮工場が、500円値下げして、陸上特級4万2,000円とした。

3月13日からは、九州工場を除く4工場で500円値上げ、田原工場は海上・陸上特級とも4万2,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万1,000円、宇都宮工場は陸上特級4万1,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも４万円となった。

その後も、3月17日、19日、23日、26日と各工場での変則的な値下げが続いた。3月26日現在における炉前価格をみると、田原工場は海上・陸上特級とも4万1,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万500円、九州工場は海上・陸上特級とも4万1,000円、宇都宮工場は陸上特級4万円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも3万9,500円とした。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の3月10日の輸出テンダーでは、平均落札価格は前月比3,705円値上がりの4万2,976円となったが、その後は、輸出市況は反落局面となった。

海外市場では、米国スクラップのトルコ向け輸出価格は、CFR420ドル台に下落している。

粗鋼生産

2月の全国の粗鋼生産は、747万2,300トンで前年同月比5.6%減少となり、前年同月比をみると12ヵ月連続の減少となった。

粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は554万8,300トンで前年同月比7.2%減少、電炉鋼は192万4,000トンで同比0.9%減少となっている。前年同月比でみると、転炉鋼は12ヵ月連続の減少、電炉鋼は2ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属については、3月の銅地金価格は、上下動が続く状況も、100万円台乗せで月末となった。3月1日からは1万円下げて101万円とした。その後は、3月3日より3万円上げて104万円、5日には6万円下げて98万円、9日には5万円上げて103万円、24日には2万円下げて101万円、29日には2万円上げて103万円とした。

4月入りは、1日より1万円下げて102万円でスタートした。米国バイデン新大統領の新たな財政出動など復興への動きが強まっていることは、プラスの材料となっている。

[再生資源市場]

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