NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:佐藤 幸雄、以下 NGP)は、廃車となった自動車の取扱説明書をアップサイクル※し、子どもたちのための「環境教育ノート」を製作する「NGPアップサイクルプロジェクト」を始動した。
※アップサイクル(Upcycle)とは
リサイクルやリユースとは異なり、元々の形状や特徴などを活かしつつ新しいアイディアを加えることで別のものに生まれ変わらせるサステナブルなものづくりの新たな方法論のこと(出典:一般社団法人日本アップサイクル協会)。
「NGPアップサイクルプロジェクト」は、廃車となった自動車に付属している取扱説明書を廃棄せずに回収することで有効な資源とし、子どもたちに3Rの大切さを自動車リサイクルの流れを通じて勉強してもらうための「環境教育ノート」を製作するプロジェクトである。
【プロジェクトの背景】
NGPは、2019年に国際社会共通の目標であるSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを宣言し、自動車リサイクル法制定の契機となった国内最大級の不法投棄事件が起こった香川県・豊島の環境保全・再生活動など、新しい取組みをスタートするとともに、廃棄物の発生抑制とこれからの時代を担う子どもたちのためにまだできることがあるのではないかと探求を続けてきた。
役割を終えた自動車は、全国のNGP組合員が、NGPが運営する廃車買取サービス「廃車王」などを通じて引き取り、再利用可能な部品はリユース部品として商品化し、その他は鉄、アルミ、銅などに分別し、適正に処理されている。
NGPが年間に引き取る廃車は60万台以上だが、自動車には、自動車の取扱い方法を詳しく解説した取扱説明書(200~500ページほどの冊子)が付属しており、これまで、取扱説明書は産業廃棄物として処理されていた。
自動車のリサイクル率は90%を超えると言われているが、NGPでは自動車リサイクル事業者として、残りの10%を埋め立てや焼却ではなく、再資源化することでゴミを減らし、循環型社会に貢献することが使命である考えている。