一般財団法人商工総合研究所(事務局:東京都中央区、会長:江崎格)が公募した「第24回中小企業組織活動懸賞レポート」において、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:佐藤幸雄、以下NGP)が応募したレポートが「本賞」を受賞した。3月2日(火)オンライン(Zoom)にて授賞式が行われる。
「中小企業組織活動懸賞レポート」は、一般財団法人商工総合研究所が実施している「中小企業に関する優れた図書・論文等の表彰事業」の一環で、中小企業の組織活動に関する内容や成果をレポート形式で募集し表彰するものである。
NGPでは、自動車リサイクル部品が環境にやさしいことの根拠を定量的に示すために、2013年5月より「自動車リサイクル部品産学共同研究会」(座長:NGP技術顧問藤田光伸)を立ち上げ、富山県立大学工学部機械システム工学科森孝男特任教授(富山県射水市)と明治大学理工学部機械情報工学科井上全人准教授(生田キャンパス:神奈川県川崎市)との産学共同で「自動車リサイクル部品による環境負荷低減効果の研究」を行っている。
同研究において、全国規模の事業協同組合であるNGPが複数の大学と連携し、全国のNGP組合員の協力の下、CO2削減効果の定量化を行ったことと、研究成果を活用して自動車リサイクル部品の普及・啓発に取り組んでいることに関する内容のレポートで応募したところ、今回の受賞に至ったもの。
同様の内容でLCA日本フォーラムが主催する「第17回LCA日本フォーラム表彰経済産業省産業技術環境局長賞」の受賞に引き続いての受賞となった。
【受賞の概要】
受賞名:「本賞」
受賞レポート名:「自動車リサイクルで持続可能な社会の構築に挑戦
―産学連携による自動車リサイクル部品の環境負荷低減効果の研究と啓発―」
<一般財団法人商工総合研究所ホームページ>
https://www.shokosoken.or.jp/index.html
【今後について】
NGPは2019年10月に、本研究成果をもとに、2030年のSDGs達成に向けて目標を掲げた。
研究とSDGsを紐付けた「NGPSDGsモデル」としてホームページやSDGsレポートで発信し、NGPのリサイクル部品が使用(販売)されることで削減されたCO2の量を毎月ホームページ及びNGPニュースで公開している。
また、研究成果をもとに、NGPのリサイクル部品が使用されることで削減されるCO2量に応じて、「瀬戸内オリーブ基金」(自動車リサイクル法制定の契機となった、不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境保全・再生活動を行うNPO法人)に寄付を行い、NGPとしても豊島の環境保全・再生活動に取り組んでいる。
産学共同研究については、SDGsの目標達成に寄与すべく、部品の調査対象をさらに増やして継続し、NGPの販売する自動車リサイクル部品全てのCO2削減効果の算出や、変わりゆく自動車の構造、素材に応じたリサイクル部品のCO2削減効果の算出を目指していく。
また、研究成果やそれを活用したSDGsへの取組みによって、リサイクル部品のさらなる普及はもちろんのこと、リサイクル事業者の社会的意義・従業員満足度の向上、経営環境の健全化などの波及効果を生み出すことを目指し、引き続き持続可能な循環型社会の実現に貢献していく構えだ。