株式会社ジャプラ(代表取締役社長:村上統治 以下、ジャプラ)と株式会社JARA(代表取締役社長:北島宗尚 以下、JARA)は、一般社団法人部友会・株式会社システムオートパーツ・シーライオンズクラブ・日本パーツ協会・テクルスネットワーク・自動車補修部品研究会・リビルド工業会全国連合会・チームジャプラの各団体へ提供する次世代のジャプラシステムについて、株式会社 JARAのリサイクル部品流通システム「 ATRS (オートモービル・トータル リサイクルシステム)」 をベースとしたシステムを採用することで合意したと発表した。
去る9月25日に株式会社JARAの東京本社にて2社による合同記者会見と調印式が行われた。
ジャプラの村上社長は今回の採択について次のように述べた。
「今回、次世代ジャプラシステムとしてJARAのリサイクル部品流通システム『ATRS』をベースとしたシステムを採用することを決定しました。ジャプラは2002年から現ジャプラシステムを、アップデートを重ねながら使用してまいりましたが、来年2021年12月にシステム契約が切れることもあり、今回変更することを決断致しました。
次世代ジャプラシステムは業界団体のネットワークを相互に利用し合う『リサイクル部品のオープンな電子商取引システム』を現行よりも更に発展させた仕組みになる見込みです。これにより、取引会員社数は175社から360社に、在庫点数は130万点からから300万点に、システム上の部品流通金額は130億円から300億円に大きく拡大します。
決断の理由としてまず挙げられるのが、業界を取り巻く環境が変わってきたことにあります。以前より廃車は手に入りにくくなり、車自体も新素材や電動化が進み、部品をリサイクルするにしても多くの新しい知識と技術が必要になってきます。また運賃の高騰もあり、全国展開することが厳しくなってきました。
今後はどこにでも届けるのではなく、地産地消の方向性が必要になると考えています。今までは会員の拠点の偏りにより、取引が難しい地域もございましたが、今回の次世ジャプラシステムを導入することにより、より早く安く安全に全国均一で取引ができるようになります。
今後も我々自動車リサイクル業界は厳しくなっていくと思われます。だからこそ全ての部品団体が手を取り合って、次世代のために共存共栄していくことが必要だと考えています。」
今回の次世代ジャプラシステムは、ベースとなったJARAの『ATRS』とも相互流通が可能になっているため、両社の会員が取り扱える部品が増えるだけではなく、より近くから発送することによる輸送費負担の軽減効果も期待できる。
これまではNGP日本自動車リサイクル事業協同組合とジャプラ、JARAの3グループが、加盟社数や取扱在庫点数などでほぼ同規模のリサイクル部品販売ネットワークとして切磋琢磨してきた。しかし、今回のシステム提供によって加盟拠点・在庫点数共にアタマ一つ抜け出た一大部品供給ネットワークが事実上誕生することになり、リサイクル部品業界の勢力図も大きく変わることは避けられないだろう。
なお次世代システムの本格的な運用は2021年の12月の予定。