資源マーケット情報　7月

鉄スクラップ

　鉄スクラップの7月市場は、6月からの下落局面が続いていたが、月後半は、輸出市況より底入れ、強気ムードも出てきている。

　東京製鉄では、7月2日より全工場で炉前価格のトン当たり500～1,000円値下げがあり、田原工場は海上・陸上特級とも2万3,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万4,000円、九州工場は海上・陸上特級とも2万4,500円、宇都宮工場は陸上特級2万3,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万3,000円となった。

　その後についても、7月4日より全工場でトン当たり500～1,500円値下げがあり、田原工場は海上・陸上特級とも2万2,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万3,500円、九州工場は海上・陸上特級とも2万4,000円、宇都宮工場は陸上特級2万1,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万2,500円とした。

　さらに、7月8日より3工場で500円方の値下げが続き、岡山工場は海上・陸上特級とも2万3,000円、九州工場は海上・陸上特級とも2万3,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万2,000円まで下落した。

　7月後半については、輸出市況の上昇基調のもとで、関東地区において、宇都宮工場は、7月17日、28日とトン当たり500円値上げして、陸上特級2万2,500円とした。

　アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の7月9日の輸出テンダーでは、落札価格は前月比2,786円値下がりの2万3,574円となっている。前月比では、下がったものの、その段階での、輸出価格、地区電炉価格を上回る結果となった。このように、輸出市況より、底入れから上昇ムードが出てきている。

粗鋼生産

　6月の全国の粗鋼生産は、559万6,300トンで前月比5.5%減少、前年同月比36.3%減少となり、前年同月比をみると4ヵ月連続の減少となった。

　粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は407万3,100トンで前月比5.3%減少、前年同月比38.3%減少、電炉鋼は152万4,900トンで同比5.9%減少、同比30.4%減少。前年同月比でみると、転炉鋼は4ヵ月連続の減少、電炉鋼は16ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

　非鉄金属については、7月の銅地金価格は、上昇基調が続く状況が見られた。7月1日からは1万円上げて69万円とした。その後、7月7日には1万円上げて70万円、7月10日には2万円上げて72万円、7月14日には2万円上げて74万円と上昇局面が続いたが、7月17日より1万円下げて73万円とした。

　下旬には、7月22日に2万円上げて75万円まで上昇したが、7月29日には2万円下げて73万円としている。新型コロナウイルス感染の影響による南米産銅国での生産障害が世界の銅需給をタイト化させる要因となったが、米中対立の激化は弱気材料となってきている。

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