2020年1月　資源マーケット情報

鉄スクラップ

　鉄スクラップの1月市場は、上旬は輸出市況の上昇も見られたが、下旬は反落局面が続く状況となった。

　東京製鉄では、1月25日より全工場で炉前価格をトン当たり500円引き下げ、田原工場は海上・陸上特級とも2万4,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万3,000円、九州工場は海上・陸上特級とも2万4,500円、宇都宮工場は陸上特級2万4,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万2,000円となった。

　その後、1月29日からは、全工場で炉前価格の500円の値下げとなり（岡山、高松の新断類は1,000円下げ）、田原工場は海上・陸上特級とも2万4,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万2,500円、九州工場は海上・陸上特級とも2万4,000円、宇都宮工場は陸上特級2万4,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万1,500円としている。

　さらに1月29日からは、全工場で炉前価格の500円値下げとなり、田原工場は海上・陸上特級とも2万3,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万2,000円、九州工場は海上・陸上特級とも2万3,500円、宇都宮工場は陸上特級2万3,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万1,000円としている。

　アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の1月10日の輸出テンダーでは、落札価格は前月比863円値上がりの2万6,667円となっている。

　米国スクラップのトルコ向け輸出市況は、CFR300ドル台まで上昇したが、その後は、下落局面が続いた。こうした海外安から日本の鉄スクラップ輸出船市況についても、反落局面が続いてきている。

粗鋼生産

　12月の全国の粗鋼生産は778万3,600トンで前年同月比8.0%減少となり、前年同月比では6ヵ月連続の減少となっている。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は593万6,400トンで前年同月比5.6%減少となり5ヵ月連続の減少、電炉鋼は184万7,200トンで同比15.1%減少となり10ヵ月連続の減少となった。

　電炉の主力製品である小形棒鋼の生産は62万6,200トンで前年同月比11.1%減少、H形鋼は26万5,000トンで同比17.6%減少。

　12月の世界の粗鋼生産は1億5,212万1,000トンで前年同月比4.0%増加となり、中国は8,426万5,000トンで同比11.6%増加、アメリカは745万7,000トンで同比0.3%減少、韓国は587万6,000トンで 同比4.7%減少、トルコは289万3,000トンで同比0.2%増加などとなっている。

非鉄金属

　非鉄金属については、1月の銅地金価格は、前半は上昇したが、後半は下落が続いた。1月6日からは1万円下げて70万円としたが、1月9日からは1万円上げて71万円とした。さらに1月14日には2万円上げて73万円とした。

　その後、1月22日に1万円下げて72万円、1月24日に2万円下げて70万円、さらに1月28日には3万円下げて67万円とした。中国武漢発のコロナウイルス肺炎に伴う産業活動の停滞懸念が弱気材料となってきている。

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