資源マーケット情報12月

鉄スクラップ

　鉄スクラップの12月市場は、内外価格の値上がりから、上昇局面が続く状況となった。

　東京製鉄では、12月4日より田原工場はトン当たり500円方の炉前購入価格の引き上げを行い（新断、ダライ粉類は1,000円上げ）、海上・陸上特級とも2万4,000円としている。

　その後は、12月7日より4工場で500円の値上げを行い、田原工場は海上・陸上特級とも2万4,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万2,500円、宇都宮工場は陸上特級2万4,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万1,500円となっている。

　さらに12月12日からは、全工場で炉前価格の500～1,000円値上げとなり、田原工場は500円上げて海上・陸上特級とも2万5,000円、岡山工場は1,000円上げて海上・陸上特級とも2万3,500円、九州工場は500円上げて海上・陸上特級とも2万5,000円、宇都宮工場は500円上げて陸上特級2万5,000円、高松鉄鋼センターは1,000円上げて海上・陸上特級とも2万2,500円としている。

　アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の12月11日の輸出テンダーでは、落札価格は前月比1,497円値上がりの2万5,804円となっている。

　米国スクラップのトルコ向け輸出市況は、CFR300ドル台まで上昇してきた。日本の鉄スクラップ輸出船積みについても、引き合いは台湾、ベトナム向けを中心に活発化してきており、輸出市況は上昇局面が続いてきた。

粗鋼生産

　11月の全国の粗鋼生産は774万2900トンで前年同月比10.6%減少となり、前年同月比では5ヵ月連続の減少となっている。

　粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は571万9,000トンで前年同月比10.9%減少となり4ヵ月連続の減少、電炉鋼は202万3,900トンで同比9.7%減少となり9ヵ月連続の減少となっている。

　電炉の主力製品である小形棒鋼の生産は68万2,300トンで前年同月比8.4%減少、H形鋼は29万8,400トンで同比11.2%減少した。

　11月の世界の粗鋼生産は1億4,779万1,000トンで前年同月比1.0%減少となり、中国は8,028万7,000トンで同比4.0%増加、アメリカは723万3,000トンで同比2.2%減少、韓国は589万5,000トンで 同比0.5%減少、トルコは288万5,000トンで同比8.1%減少となっている。

非鉄金属

　非鉄金属については、10月の銅地金価格は、上旬は下落したが、その後は上昇局面が続いた。12月5日からは1万円下げて68万円としたものの、12月10日からは2万円上げて70万円とした。

　さらに12月13日に1万円上げて71万円とした。その後、12月18日に1万円上げて72万円としている。米中の通商交渉、中東情勢の成り行きが引き続き注目されている。

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