資源マーケット情報

2019年7月資源マーケット情報

鉄スクラップ

 鉄スクラップの7月市場は、上旬は下落局面が続く状況となっていたが、アジア向け輸出市況の上昇を受けて底入れとなってきている。

 東京製鉄では、6月末時点の価格をみると、上・陸上特級とも2万4,500円としていた。田原工場は海上・陸上特級とも2万6,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万6,000円、九州工場は海上・陸上特級とも2万6,000円、宇都宮工場は陸上特級2万6,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万4,500円となっている。

 7月に入って、5日より全工場でトン当たり500~1,000円(九州工場のみ1,000円値下げ)の炉前購入価格の引き下げを行い、田原工場は海上・陸上特級とも2万6,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも2万5,500円、九州工場は海上・陸上特級とも2万5,000円、宇都宮工場は陸上特級2万6,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも2万4,000円となっている。

 7月24日からは、宇都宮工場がトン当たり500円の値上げを行っており、陸上特級2万6,500円としている。

 アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の7月10日の輸出テンダーでは、落札価格は前月比907円値下がりの2万8,060円としている。前月との比較では値下がりとなったが、その時点での地区炉前、輸出向け市況を上回る結果となり、これを契機として、関東相場は底入れから小幅上昇の動きへと向かうこととなった。

 鉄スクラップの国際マーケットにおいても、米国スクラップのトルコ向け輸出市況はCFR280ドル台割れとなっていたが、300ドル台に上昇が見られた。

 

粗鋼生産

 6月の全国の粗鋼生産は878万9,300トンで前年同月比0.4%増加となり、前年同月比では10ヵ月ぶりの増加となっている。

 粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は660万400トンで前年同月比2.7%増加となり2ヵ月ぶりの増加。電炉鋼は218万5,200トンで同比5.9%減少となり4ヵ月連続の減少となっている。

 電炉の主力製品である小形棒鋼の生産は75万1,900トンで前年同月比0.5%増加、H形鋼は29万6,500トンで同比10.6%増加。東京製鉄は8月の鋼材の販売価格は据え置きとなっている。

 6月の世界の粗鋼生産は1億5,897万8,000トンで前年同月比4.6%増加となり、中国は8,753万3,000トンで同比10.0%増加、アメリカは727万6,000トンで同比3。1%増加、韓国は595万8,000トンで 同比2.6%減少、トルコは269万8,000トンで同比11.0%減少などとなっている。

 

非鉄金属

 非鉄金属については、7月の銅地金価格は月初には上昇局面となったが、その後は小幅な上下動が見られた。7月1日からは1万円上げて70万円としたが、7月3日からは2万円下げて68万円とした。

 その後については、7月11日には1万円上げて69万円としている。米中の貿易交渉の長期化と中国の景況の先行きに対する不透明感が、マイナス材料となってきている。

[再生資源市場]

1.価格動向

※鉄スクラップ2018年8月ピーク2018年12月2019年1月ボトム
東京製鉄38,000円(8/24)31,500円(12/7)31,000円(1/8)
関鉄源輸出34,860円(8/9)29,478円(12/11)28,775円(1/11)
※鉄スクラップ2019年3月ピーク2019年6月2019年7月
東京製鉄35,000円(3/6)26,500円(6/28)26,500円(7/24)
関鉄源輸出34,010円(3/12)28,967円(6/11)28,060円

(7/10)

 

※銅2018年8月ピーク2018年12月2019年1月ボトム
LME銅6,118ドル(8/28)5,931.5ドル(12/25)5,901ドル(1/25)
国内銅72万円(8/28)70万円(12/26)71万円(1/28)
※銅2018年8月ピーク2018年12月2019年1月ボトム
LME銅6,328ドル(3/26)6,006ドル(6/26)5,862.5ドル(7/11)
国内銅74万円(3/26)69万円(6/26)69万円(7/11)



2.鉄鋼

※鉄鋼2019年6月
粗鋼生産計878万9,300トン (前年比0.4%増)
転炉鋼660万400トン (前年比2.7%増)
電炉鋼218万5,200トン (前年比5.9%減)
小形棒鋼75万1,900トン (前年比0.5%増)
H形棒鋼29万6,500トン (前年比10.6%減)
6月新設住宅着工戸数8万1,541戸  (前年比0.3%増)
粗鋼世界計1億5,897万8,000トン(前年比4.6%増)
中 国8,753万3,000トン(前年比10.0%増)
インド933万6,000トン(前年比4.0%増)
韓 国595万8,000トン(前年比2.6%減)
台 湾196万トン(前年比0.3%減)
ベトナム135万トン(前年比7.8%増)
トルコ269万8,000トン(前年比11.0%減)
アメリカ727万6,000トン(前年比3.1%増)

 

3.電炉製品

 東京製鉄(7/22)
異形棒鋼(D13~25)64,000円(前月比 5,000円下げ)
 H形鋼(中巾)85,000~95,000円(前月比 4,000円下げ)
AD
 data-src=有償運送許可研修を毎月開催" width="650" height="178" >

有償運送許可研修を毎月開催

せいび広報社では毎月、事故車故障車等の排除業務に係る有償運送許可の研修会を実施しています。会員限定ではなく、全国どの地域からも、法人・個人事業主でもどなたでもご参加いただけます。研修の受講者は、会社の代表者・経営者に限らず、従業員の方でしたらどなたでも、会社を代表して受講していただくことが可能です。

CTR IMG