2019年2月 国内の生産及び新車・中古車の販売状況

 2019年2月の国内4輪車工場出荷台数は、表1にあるように合計で87万7,292台(対前年同月比98.4%)と、再び前年を下回った。車種別では、軽乗用車と小型トラックのみ前年比プラスとなった。

表1:2019年2月の国内4輪車工場出荷台数

車  種 当月(A) 前年(B) A/B(%) 19年累計 18年累計 対比(%)
普通乗用車 482,932 470,309

102.7

877,032 850,579 103.1
小型乗用車 146,497 146,056

100.3

284,347 270,465 105.1
軽乗用車 132,080 136,169 97.0 258,374 262,213 98.5
小  計 761,509 752,534 101.2 1,419,753 1,383,257 102.6
普通トラック 40,927 39,017 104.9 75,951 71,930 105.6
小型トラック 26,516 26,527 100.0 50,219 44,519 112.8
軽トラック 38,669 36,519 105.9 77,029 69,596 110.7
小  計 106,112 102,063 104.0 203,199 186,045 109.2
バ  ス 9,671 9,055 106.8 17,447 15,813 110.3
総 合 計 877,292 863,652 101.6 1,640,399 1,585,115 103.5

(出典:自工会)

 2月のメーカー別生産台数は、表2にあるように主要8社のうち4社が前年を上回るなど、明暗がくっきり分かれた。

表2:2019年1月、2月の主要8メーカーの国内4輪車生産状況

メーカー 1月生産台数(対前年同月比) 2月生産台数(対前年同月比) 19年累計台数(対前年比)
ト ヨ タ 276,442台 (109.4%) 312,920台 (111.7%) 589,153台 (110.6%)
日  産 71,934台 (110.4%) 73,104台 (82.7%) 823,049台 (92.9%)
ホ ン ダ 76,776台 (124.4%) 82,187台 (110.5%) 158,963台 (116.8%)
マ ツ ダ 89,304台 (118.3%) 91,326台 (104.7%) 180,630台 (110.0%)
三  菱 52,209台 (108.3%) 52,009台 (86.5%) 104,218台 (96.2%)
ス バ ル 21,953台 (49.1%) 47,414台 (79.3%) 69,367台 (66.4%)
ダイハツ 79,912台 (107.6%) 84,529台 (101.4%) 164,441台 (104.3%)
ス ズ キ 81,849台 (101.5%) 78,665台 (95.9%) 160,514台 (98.7%)

(出典:各メーカー)

 トヨタは前月に続いて、国内生産及び輸出が前年を上回り、31万2,920台(同111.7%)と2ヵ月連続で前年比プラス。ホンダは国内販売の5ヶ月連続増加、輸出の14ヶ月連続増加によって、8万2,187台(同110.5%)と8ヵ月連続で前年比プラス。

 マツダは前月に引き続きCX-5とアクセラの需要が好調で、9万1,326台(同104.7%)と5ヵ月連続で前年比プラス。ダイハツは軽自動車、登録車の好調な販売に伴って、特に登録車の国内生産が増加したことにより2ヵ月連続で前年比プラスとなった。

 一方、日産はメキシコでの生産のみが前年を上回っただけで国内外含めた生産・販売はすべて落ち込み、7万3,104台(同82.7%)と前年比マイナスとなった。三菱はアジア向けの輸出・生産が好調だったものの、国内販売が落ち込み5万2,009台(同86.5%)と13ヵ月ぶりに前年比マイナスとなった。

 スバルはフォレスター、インプレッサ、SUBARU XVに使用している外製部品(電動パワーステアリング装置)の供給制約等により、4万7,414台(同79.3%)と7ヵ月連続で前年比マイナスとなった。スズキはスペーシアや新型ジムニー、スイフト、ソリオなどの販売が好調ながらも国内生産は7万8,665台(同95.9%)と10ヵ月ぶりに前年比マイナスとなった。

 続いて2月の輸入車新規登録台数は、表3にあるように2万7,674台(同100.3%)と3ヵ月連続で前年を上回った。

表3:2019年1月、2月の輸入車新規登録台数

1月新規登録台数(対前年同月比) 2月新規登録台数(対前年同月比)
輸入車総計 21,669台 (102.0%) 27,674台 (100.3%)
    ※輸入車は日本自動車輸入組合発表により、日本メーカー車含む
    ※すべての数字は乗用車、商用車の合計
  •  
  • 国内新車販売状況

 2月の国内新車販売状況は、表4にあるように総合計で47万9,421台(同101.6%)と一ヵ月ぶりに前年を上回った。車種別では前月同様、小型乗用車を除いた全項目で前年比プラスとなった。

表4:2019年2月の国内新車販売状況

車  種 当月(A) 前年(B) A/B(%) 19年累計 18年累計 対比(%)
普通乗用車 145,164 140,477 103.3 265,201 255,850 103.7
小型乗用車 115,843 119,303 97.1 213,568 218,988 97.5
小  計 261,007 259,780 100.5 478,769 474,838 100.8
普通貨物車 14,992 14,272 105.0 26,811 25,372 105.7
小型貨物車 23,248 21,503 108.1 41,862 37,953 110.3
小  計 38,240 35,775 106.9 68,673 63,325 108.4
バ  ス 1,163 1,110 104.8 2,016 1,937 104.1
登録車合計 300,410 296,665 101.3 549,458 540,100 101.7
軽自動車 179,011 177,205 101.0 337,933 333,303 101.4
総 合 計 479,421 473,870 101.2 887,391 873,403 101.6

(出典:自販連)

 メーカー別では、主要8社のうちトヨタ、ホンダ、マツダ、三菱、ダイハツ、スズキの6社が前年を上回った。特にホンダ、三菱、ダイハツ、スズキは登録車、軽自動車共に前年を上回り、中でも三菱は前月に続いて14ヶ月連続で前年超えとなった。

 登録車のブランド通称名別は、上位からノートが1万2,910台、プリウスが1万1,867台、アクアが1万1,275台、セレナが1万933台、ヴォクシーが9,125台だった。

 また軽自動車は上位からN-BOXが2万391台、スペーシアが1万5,825台、タントが1万5,161台、デイズが1万4,539台、ムーヴが1万2,374台だった。

 

  • 国内中古車販売状況

 2月の中古車販売状況は、表5にあるように総合計で32万377台(同103.4%)と、2ヵ月連続で前年を上回った。車種別では小型乗用車及びその他を除いた全項目で前年を上回った。

表5:2019年2月の中古車販売状況

車  種 当月(A) 前年(B) A/B(%) 19年累計 18年累計 対比(%)
普通乗用車 158,025 146,949 107.5 287,469 268,091 107.2
小型乗用車 126,668 127,653 99.2 232,599 233,813 99.5
小  計 284,693 274,602 103.7 520,068 501,904 103.6
普通貨物車 12,794 12,354 103.6 23,046 22,251 103.6
小型貨物車 16,890 16,798 100.5 30,359 30,020 101.1
小  計 29,684 29,152 101.8 53,405 52,271 102.2
バ  ス 814 770 105.7 1,585 1,486 106.7
そ の 他 5,186 5,206 99.6 9,374 9,257 101.3
総 合 計 320,377 309,730 103.4 584,432 564,918 103.5
    • (出典:自販連)
  • 今後の国内生産及び国内中古車販売予測

 短期観測では、本年10月に予定されている消費税増税がポイントとなる。そのままでは国内生産及び中古車販売も落ち込みは必至だが、秋にはモーターショーが控えており、新型車の投入で懸念が払拭される可能性も。

広告