今回は少し毛色を変えて、リサイクルパーツの市場規模がどれくらいなのか見ていこう。といっても、自動車整備市場のデータが「自動車整備白書」にまとまっているように、自動車リサイクル市場のデータが体系的にまとまっている文献は、正直のところ存在しないのが実情だ。
そこで、リサイクルパーツの販売業者団体を統括する、一般社団法人日本自動車リサイクル部品協議会(栗原裕之代表理事)が、同協議会に加盟する団体、そのまた団体に加盟する販売業者に対して毎年、行っているアンケート結果を参照する。
これによると、28年度のリユース・リビルトを合わせたリサイクルパーツの売上は国内・海外共に27年度よりも増加している。特に28年度の国内市場は27 年度の国内(480 億9,900 万円)・海外(127 億4,100万円))市場の合計金額をも上回る682億9,000万円と巨大市場になりつつある。一方で海外市場も伸びているということは、購入するライバルが海外にも増えていることを表しており、普段から使用済み車両をまめに(生産機能も持つ)部品販売業者に回すなどの企業努力も国内循環を優先する動機になるだろう。