自動車リサイクルを取り巻く状況は、使用済み自動車の輸出増加、オークションへの流出などによる仕入競争の激化、自動車保険料率制度改定を受けての損害保険会社の環境変化、修理業者の事故車入庫状況の動向変化など対応すべき諸課題が山積している。
加えて、他グループの合併により、加盟業者数では№1の座を明け渡すことになったNGP日本自動車リサイクル事業協同組合。厳しい状況下で同組合は何を目指すのか?
そこで今回の特集では、去る10月27日に開催された協同組合化後、第10回の通常総会ならびに創立後、第28回の懇親会の模様を取り上げ、業界をリードする同組合の最新取組ならびに今後の動向について紹介する。
長谷川利彦理事長挨拶
第11期(平成26年度)のテーマ
「一意専心」
Let’s challenge new story with pride of NGP
今期テーマは、「一意専心」といたします。今あるNGP prideは、諸先輩方の一つ一つの努力の積み重ねによる英知と経験により支えられてきました。しかし、次世代自動車の時代到来と共に、我々のリサイクル部品ビジネス事業も大きな転換への舵取りを余儀なくされています。
今までの功績の歴史を基盤としつつ、新たなる事業展開に向けてのイノベーションを巻き起こす事業年度としなければならないと思っております。
したがいまして、前期に掲げた「2年間で部品売上500億円必達」の目標に向かって、積み残しを挽回しつつ、突進する最終章とすることを最重要課題に掲げます。
このため、理事全員を委員とする500億プロジェクトを再編し、進捗状況を常に把握し、組合員全社の販売力を結集して達成させることといたします。
組織体制強化の拡大については、1支部1会員以上の紹介運動を継続します。強い組合員への支援は、教育委員会研修カリキュラムの見直しを始め、基礎研修会を除く、必須研修については受講料無料を継続いたします。車両仕入拡大は、「廃車王」のラジオCMを継続すると共に、効果的な広報戦術を展開いたします。
組織提携型の車両仕入については、流通委員会及び本部が連携し、新規提携先の拡大に取り組みます。システム戦略については、新保証書・検査証対応、見積ガイドデータ自動検索、車両諸元データ情報閲覧機能などの対応の他、海外向け販売システム開発を行います。さらには、基幹サーバーの入れ替えと共にNGPダイレクトシステムの改修にも取り組む予定といたします。
新規展開する、リサイクル関連総合サービスサイトは、損害保険会社プロ代理店、生命保険会社、職域団体等への提案営業に取り組み、新たなクライアントの開拓を行います。
修理見積サービスは、NGPエコひろば登録工場への入庫支援に繋げ、廃車サービスは、廃車王の仕入拡大に連動させる施策として展開いたします。さらに、NGPエコひろば登録工場へは、あいおいニッセイ同和損保と共同開発のかんたん鈑金見積システム「ぱっと!くん」を、組合員の提案型営業支援ツールとして展開することといたします。
NGP日本自動車リサイクル協同組合では質・量ともにリサイクル部品業界のリーダーであり続けるために、自動車整備・修理工場の皆様へよりよい商品をより正確により早くご提供して参ります。今後ともご支援ご指導を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
❖ 事業計画骨子
500億の目標に向かって突っ走ることのできる組織指導
組織指導委員会 佃 正人 委員長業界の一歩先を行く、熱い研修会の開催
教育委員会 岩井悟朗 委員長開発・改善のスピードアップと一般販売向けシステムの構築
システム委員会 牛場健次 委員長純正品番検索システム、海外向け検索システムの検証
商品管理委員会 鈴木博文 委員長ラジオCM・リスティング広告での廃車王への誘導・仕入拡大
総務広報委員会 胡 定晃 委員長エネルギー消費量・CO2削減数値の適正数値収集・報告
環境委員会 藤原庸正 委員長リターナブル梱包材の普及、海外への部品流通拡大
流通委員会 増田嘉久 委員長