経済産業省製造産業局自動車課
小野 正 自動車リサイクル室長
昨年度は、皆さんご承知の通り、使用済み自動車の排出量が初めて300万台を割りました。使用済み自動車が減ってくるということは、リユース部品の生産もだんだん減ってくる、厳しくなってくると思います。
そういう中で、やはり今後はますますリユース部品、特に優良なリユース部品をいかに的確に供給していくかということが、今まで以上に求められる可能性が大きくなってくると思います。
そういう面ではNGPの皆さんをはじめ、リサイクル部品流通に携わっていらっしゃる方々の役割というのは、今以上にますます大きくなってくると思います。やはりそのためには、丁寧な解体、丁寧な部品取り、丁寧な生産といったものが求められると思います。
またその延長線上には、最近非常に話題に出てきますけれども、レアメタル、レアアースこういった希少金属等々をいかにバージン材料ではなくリサイクルしていくかというのが非常に大きな課題となっております。
自動車の中でもレアメタル、レアアースが非常に多く使われております。これをいかに迅速に回収し、利用していくかという環境を早急に作っていく必要があると思います。
そういう意味では、皆さま方にこれまで以上にご協力いただければと思いますし、政府といたしましてもあらゆる政策、資源を投入しまして、そういう環境を作りをやっていきたいと思いますし、個別の行動、動きに対しても積極的にご支援申し上げたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
日本自動車車体整備協同組合連合会
有村 則男 会 長
私ども車業界を取り巻く状況は、車の販売台数ですとか、リサイクル部品ですとか、非常に厳しいものがありますが、今、車は日一日と進化しております。ハイブリッド車、PHV、そして電気だけで動く電気自動車という近未来型自動車へ、新しくなるのではなくて、進化し続けております。
さて、今期、10月1日から保険の改定が大きく変わってきました。ですから私ども車体整備業、そしてNGP協同組合、保険会社、これが三位一体になっていくビジネスチャンスが来たのだと私は思っています。
「深は新なり」という言葉があります。深いお付き合いをしていくと、そのお付き合いの中には必ず新しいものが生まれてくるということです。新しいビジネス、新しい考え、新しい選択が出てくると思います。
我々の業界も実は今、車体認証制度というものを進めております。もうそこまで見えております。ぜひご協力をいただきたいと常に思っております。
車は常に進化しておりますので、新しい部品ももちろんですが、皆さん方のその部品を使わせていただいて、我々のビジネスに繋げていきたい。
我々車体整備協同組合を兄弟分に選んでいただいて、これからビジネスを頑張っていきたいと思っております。皆さん方は環境を守るために大いにご努力していただければありがたいと思っております。我々も事故が起きた時には、ぜひ皆さん方の会社に誘導ができるような体制を作っていきたいと思います。
大石一彦
名誉顧問挨拶
早いもので昨年の福岡での再会より1年の月日が流れました。しかし、東日本大震災の被災地では未だに多くの皆さまが厳しい毎日をお過ごしのことと存じます。協同組合の皆さまには、引き続き温かい心遣いと力強い行動で現地の方々のご心痛をぜひ支えていただければ幸いです。
世界の自動車情勢も尖閣諸島などの領土問題を発端に、日本にとって非常に厳しい今日ではございます。
しかし、悪いことばかりが続く訳ではございません。前向きな気持ちや行動が、必ずや大きな試練を乗り越える力を与えてくれ、日本にそしてNGPに新たな成長と発展をもたらしてくれます。
どうか、自分や仲間たちを信じ、27年目の大成功を共に勝ち取ろうではありませんか。最後に皆さま方の地道な努力の積み重ねが開いたNGPの魂に感謝を申し上げます。
NGP日本自動車リサイクル事業協同組合の今後の力強い発展、成長を祈念し、挨拶と代えさせていただきます。
最新の取組
2,200工場登録のエコひろばと部品説明のメンテナンスプロポーズ
「NGPエコひろば」は、リサイクル部品を使った修理を希望するお客さまに最寄りの修理工場を紹介するインターネットサイト。NGPの組合員が自社の取引する修理工場に呼びかけて登録工場を募った結果、集まった業者は2,200工場(10月末現在)。
また、この存在を世に知らしめるため、10月の約1 ヶ月をかけて、リサイクル部品業界初の全国テレビCMも放映。エコひろばのみならず、リサイクル部品そのものとそれを使った修理ができることを印象づけた。
なお、この取組はNGPも参画するベルマーク運動とも連動しており、登録工場のうちベルマーク運動に賛同した工場には「サポーター工場」と明示される。
またその、エコひろば登録工場が、自社のお客さまに対してリサイクル部品を説明しやいようにタブレット端末用のアプリ「メンテナンスプロポーズ」も同社と提携関係にあるあいおいニッセイ同和損保と共同開発。これにより、リサイクル部品の利用を促進し、リサイクル部品が売れればベルマークが集まり、結果として東日本大震災の被災地支援ができるという好循環が生まれるという訳だ。
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