資源マーケット情報　2024年7月

鉄スクラップ

鉄スクラップの７月市場は、中旬からの為替相場の円高ドル安進行の影響を受けて、輸出、国内炉前価格ともに下落局面となってきた。

東京製鐵は、７月に関してみると、７月１３日から、７月２７日まで工場拠点間で値下幅などに差異はあるが、５回の購入価格の引き下げが行われた。７月２７日時点での各工場拠点の購入価格をみると、田原工場は、海上・陸上特級５万５００円、名古屋サテライトは陸上特級４万９５００円、岡山工場は海上・陸上特級４万９０００円、関西サテライトは陸上特級４万９５００円、高松鉄鋼センターは陸上特級４万８０００円、九州工場は海上・陸上特級４万９０００円、宇都宮工場は陸上特級５万１０００円とした。さらに月替わり、８月２日からは、全工場拠点において購入価格トン当たり５００～１０００円値下している。田原工場は１０００円下げて海上・陸上特級４万９５００円、名古屋サテライトは１０００円下げて陸上特級４万８５００円、岡山工場は５００円下げて海上・陸上特級４万８５００円、関西サテライトは５００円下げて陸上特級４万９０００円、高松鉄鋼センターは５００円下げて陸上特級４万７５００円、九州工場は５００円下げて海上・陸上特級４万８５００円、宇都宮工場は１０００円下げて陸上特級５万円としている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出ルートについてみると、関東鉄源協同組合の輸出落札価格は、７月１０日に８０４円値上げ、Ｈ２＝５万２１６８円としたが、この時点では、東京製鐵は、即応せず、まだ価格を据え置いていた。

海外市場においては、指標となる米国スクラップのトルコ向けの輸出市況は、上下動が見られる中でも、ＣＦＲ３８５～３９０ドルとボックス圏での価格が続いてきている。

粗鋼生産

６月の全国の粗鋼生産は７０２万１８００トンで前年同月比４・２％減少となり、前年同月比では４ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は５１２万４７００トンで前年同月比３・７％減少となり４ヵ月連続の減少、電炉鋼は１８９万７０００トンで同比５・５％減少となり３ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属についてみると、７月の銅地金価格は、上旬には上昇の動きも見られたが、中旬以降については下落局面が続くこととなった。７月４日からは５万円上げて１６２万円としたが、その後については、７月１２日から４万円下げて１５８万円、７月１７日から２万円下げて１５６万円、７月１９日から６万円下げて１５０万円、７月２４日から４万円下げて１４６万円、７月２６日から３万円下げて１４３万円となった。月替わり、８月１日からは、さらに１万円下げて、１４２万円としている。為替相場の急激な円高ドル安への移行の動きは、マイナス材料とされている。

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