資源マーケット情報　2024年6月

鉄スクラップ

鉄スクラップの６月市場は、日本からのアジア向けの鉄スクラップ輸出価格には、下落の動きも見られたが、６月後半に関しては、電炉メーカーの製鋼設備トラブルからの復旧、操業再開、為替相場の円安ドル高がさらに進んだことなどのもとで、炉前購入価格は上昇となり、強気ムードが出てきている。

東京製鐵は、東京製鐵では、６月６日から、３工場拠点において購入価格をトン当たり５００円比下げて、岡山工場、九州工場は海上・陸上特級５万１０００円、高松鉄鋼センターは陸上特級５万円としている。田原工場では、製鋼設備の復旧のもとで、６月１８日より、炉前価格を１５００円引き上げて、海上・陸上特級５万１０００円、名古屋サテライトも１５００円上げて陸上特級５万円としている。さらに東京製鐵では、６月２６日より、３工場拠点で購入価格を１０００円引き上げて、田原工場は海上・陸上特級５万２０００円、名古屋サテライトは陸上特級５万１０００円、宇都宮工場は陸上特級５万２５００円としたが、同日、関西サテライトだけは、５００円下げて陸上特級５万１０００円としている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出ルートについてみると、関東鉄源協同組合の輸出落札価格は、６月１３日に１２２６円値下げ、Ｈ２＝５万１３６４円としたが、東京製鐵では、即応せず、価格を据え置いた。

海外市場においては、指標となる米国スクラップのトルコ向けの輸出市況は、上下動が見られる中でも、ＣＦＲ３８０ドル台での推移が続く状況となっていたが、７月入り３９０ドルに引き上げてきている。

粗鋼生産

５月の全国の粗鋼生産は７１６万７９００トンで前年同月比６・３％減少となり、前年同月比では３ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は５２８万２９００トンで前年同月比５・７％減少となり３ヵ月連続の減少、電炉鋼は１８８万５０００トンで同比７・８％減少となり２ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属についてみると、６月の銅地金価格は、史上最高値を付けた前月５月に対して、下げの動きが多く見られる状況となった。６月３日からは７万円下げて１６２万円、６月５日から５万円下げて１５７万円とした。その後、６月７日から４万円上げて１６１万円としたが、６月１１日から３万円下げて１５８万円、６月１４日からは１万円下げて１５７万円となった。６月２１日から３万円上げて１６０万円となったが、６月２５日からは、再び３万円下げて、１５７万円としている。価格は乱高下の中も円安ドル高基調のもとで１６０万円前後の高値圏を維持してきている。

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