資源マーケット情報　2023年4月

鉄スクラップ

鉄スクラップの４月市場は、３月後半に引き続いての下落局面となった。

東京製鉄では、輸出安を受ける形で、４月５日から、５００～１０００円の値下げ（宇都宮のみ１０００円値下げ）となり、田原工場は海上・陸上特級５万２５００円、名古屋サテライトは陸上特級５万２０００円、岡山工場は海上・陸上特級５万２５００円、九州工場は海上・陸上特級５万２５００円、宇都宮工場は陸上特級５万２０００円、高松鉄鋼センターは陸上特級５万５００円となった。

その後についても４月１２日、２１日、２６日と全工場で炉前価格の引き下げを続けてきた。４月２６日の時点での各工場における特級ベースでの価格は、次のようになっている。田原工場は海上・陸上特級５万円、名古屋サテライトは陸上特級４万９０００円、岡山工場は海上・陸上特級４万９０００円、九州工場は海上・陸上特級４万９５００円、宇都宮工場は陸上特級４万９０００円、高松鉄鋼センターは陸上特級４万７５００円となった。この価格を３月１０日のピーク時と比べると、田原工場は海上・陸上特級５５００円の値下がり、名古屋サテライトは陸上特級６０００円の値下がり、岡山工場は海上・陸上特級６０００円の値下がり、九州工場は海上・陸上特級５５００円の値下がり、宇都宮工場は陸上特級６５００円の値下がり、高松鉄鋼センターは陸上特級７０００円の値下がりとなっている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートでは、関東鉄源協同組合の４月１１日の輸出テンダーでは、落札平均価格はトン当たり５万５５６円で前月比４８８２円の値上下がりとなった。

海外市場においては、指標となっているトルコ向けの輸出市況は、ＣＦＲ４７０ドルから４２０ドルに下落している。

鉄スクラップの主要エリアである、関東地区の浜値は、Ｈ２＝４万８０００～４万９０００円まで下落してきている。

粗鋼生産

３月の全国の粗鋼生産は７４８万５８００トンで前年同月比５・９％減少となり、前年同月比では１５ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は５５２万９５００トンで前年同月比６・２％減少となり１５ヵ月連続の減少、電炉鋼は１９５万６４００トンで同比５・１％減少となり８ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属についてみると、４月の銅地金価格は、上下動の激しい状況となった。月替わり４月３日からは２万円上げて１２５万円としたが、４月５日より５万円下げて１２０万円、４月１１日からは４万円上げて１２４万円、４月１４日からは２万円上げて１２６万円と４月のピークをつけた。その後は、４月２１日からは２万円下げて１２４万円、４月２５日からは２万円下げて１２２万円とした。中国景況の低迷と米国のリセッション（景気後退）入り懸念の高まりが弱気の材料となってきている。

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