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第144回 リチウムイオン電池リサイクルの現況を知るための予備的考察 ICM AG のICBR 2022 備忘録 欧州の電動式自動二輪のバッテリーリサイクルを中心に

熊本大学大学院人文社会科学研究部(法学系)・環境安全センター長

外川 健一

はじめに なぜ私たちはEUの政策に注目するのか?

日本の自動車リサイクル政策は、通産省(当時)の使用済自動車リサイクルイニシアティブが公になった1997年から、ASR問題への対応以外は、相当部分が2000年に発行したEUの使用済自動車指令(当時は案)の影響を受けている。例えば【95%の自動車の再資源化率の達成】という、95%という数字はこのEUの使用済自動車指令が示した数字と全く同じである。

というわけで、日本の自動車リサイクル政策を考察・比較する場合、EUの動向を見ると、主として経産省・環境省は、EUに後れを取るまいという動きを見せているとも思われる政策を始める。脱炭素に関する政策はまさにそうである。ただ、EUがフランスを除き再生可能エネルギーによるEVシフトを前面的に掲げていたのに対して、岸田政権によるGXは原発の再生がメインであるという違いが出ている。なお、EUもウクライナ戦争以降のエネルギーコストの増加から、自国の石炭等を中心とした化石燃料の使用を認める政策を(一時的な可能性もあるが)採用している。断言はできないが、脱炭素などは平時の新たな投資先としてのビジネス創造とも推定される。

そこで、今回は昨年2022年にオーストリアのザルツブルグで開催された、スイスのリサイクル・サーキュラーエコノミーに関するイベント会社である、ICM AGが昨年9月に開催した第27回目のICBR 2022での議論を紹介しながら、EVに欠かせないリチウムイオン電池(LIB)の欧州でのリサイクルの動向について紹介したい。ICBRはこれまで毎年開催されており、新型コロナウィルスが蔓延した2020年からバーチャルでのオンライン参加ができるようになった。しかし、ビジネスマンは対面接触を基本としているようで、2022年のICBR2022では、現地参加者が圧倒的に多く、バーチャル参加者は筆者を含め少数であった。なお、日本からは国立環境研究所の寺園淳氏が、日本におけるLIBに起因する事故(主として火災)の現状とそれを防ぐ取り組みについて紹介していた。しかし、日本からのプレゼンはこれのみで、中国や韓国などはビジネスベースでの報告があったのに対して対称的であった。これもLIBの製造メーカーが、中国や韓国が日本を数量ベースでは追い抜いたことと大いに関係するものと思われる。

まず、ICBR 2022のプラントツアー以外の、基調講演の講演題目を紹介したい。

・「オーストリアの循環型経済への道」 Christian Holzer(オーストリア連邦気候変動・環境・エネルギー・モビリティ・イノベーション・技術省、オーストリア)

・「eモビリティとサーキュラリティ – EPACsからの学び」Gunter Flinspach、(ボッシュ、ドイツ)

・「二輪車メーカーから見たバッテリーリサイクル要件」 Helfried Sorger(KTMオーストリア)

今回主たる話題に上がったのは電動二輪車のLIBの回収、適正リサイクル(リユースを含む)である。周知のとおり、日本の自動車リサイクル法のシステムで、自動二輪車はメーカー等の自主取り組みで、原則無償回収され、メーカーの指定された破砕工場でシュレッダー処理されているが、実は国内で再資源化されるのは少数で、かなりの台数が輸出されているのが実情である。

2000年に発行したEUの使用済自動車に関する指令では、自動二輪は対象外であったが、現在その見直しがほぼ決着しつつある改正EU使用済自動車に関する指令では、自動二輪も対象となるという。そして日本でもそうであるが、セグウェイなどに代表される新しいモビリティも登場しているがその動力源であるLIBの適正処理・リユース・リサイクルが大きなテーマとなっていた。

とくにパリ協定以降、輸送手段の電気化は地球温暖化問題に対する欧州の1つの回答ともされ、統治では大規模な電池生産計画が進行している。その結果、ノースボルト社(スウェーデン)をはじめとする多数の電池スタートアップが急成長している。一方で、来るEV時代に対応するために、車載用・自動二輪用のLIB電池のリサイクル能力拡大も必須とされているが、電池生産とは対照的に、その速度は遅いと言われている。(対照的に中国は雨後の筍のようにLIB電池製造メーカー同様、リサイクル工場も誕生していると言われ、後者だけでも万単位で存在しているという。

 

リチウムイオン電池(LIB)とは

さて、そもそもLIBとはどのような電池なのだろうか?それは、リチウムイオンが正極と負極を移動することで、充放電を繰り返すことができる二次電池である(充電の場合、LIBが正極から負極へ移動し、放電はその逆にLIBが負極から正極へと移動する。)。負極にグラファイトなどの炭素材、一般に正極にリチウム含有金属酸化物、負極に炭素材料、電解液に有機電解液(非推計溶媒)を用いた電池である。言でくくられてはいるが、大まかには以下の電池が代表例である(佐藤 登(2020)『電池の覇者』日経BPより。)そのメリットとしては、急速充電が可能であること、蓄電池の中でもエネルギー密度が高く、小型化が可能であること、自己放電が少ないこと、寿命が比較的長いことが挙げられる。一方、短所としては有機電解液を用いていることもあり、高い安全性の確保が必要だということがある。

https://leveliqq.co.jp/satellite/portable-battery/types-and-characteristics-of-storage-batteries/

また、LIBの『セル』とはLIBを構成する単位の1つを意味する。いくつものセルが複数接続され、パッケージングされたものがリチウムイオンバッテリーということになる。

このLIBにもいくつかのタイプがある。

まずは、LFPを挙げよう。

これは正極材料にリチウム・鉄・リンを用いるLIBの総称で、Lはリチウム、Fは鉄、P はリンの元素記号に由来する略称である。後述するNMCに比べレアメタルを使用していないため、一般的に安価で製造できる。発火の危険性も比較的低く、安全性が高いため電気自動車のバッテリーとして利用されるケースが多い。

次に、三元系リチウムイオン電池(NCM):ニッケル、マンガン、コバルトの3元素の頭文字を用いた略称である。一般的にNCMは、LIBの中でも、高エネルギー密度、長い走行距離、高リサイクル価値がある。とくに正極材に利用される、ニッケルとコバルトはレアメタルであり、また、リチウム自身も近年爆発的にこの類の電池が普及することによって、その資源確保が産業政策的な課題にもなっている。デメリットとしてはコストが高いことである。これは既述したように、ニッケル、コバルトといったレアメタルの資源価値が高いことである。とくにコバルトはコンゴ民主共和国(旧ベルギー領コンゴ)に偏在して賦存しており、ニッケルも採掘できる国が限られている。そこで、いわゆる地政学的リスクの大きなLIBとして知られている。

LFPとNCMのどちらの方が車載用LIBとして優れているかについては、一般的にはエネルギー密度の高いNCMといわれている。しかし一部の見解によると、LFPバッテリーは既に世界EV市場の17%を占めており、マスマーケットへの潜在的な道筋を示している。(以上は、https://www.alixpartners.com/media-center/press-releases/2022-alixpartners-global-automotive-outlook/  参照。)

テスラは2021年10月、標準走行距離モデル車(「Model 3」と「Model Y」)のバッテリーをLFPに切り替えていることを明らかにした。一方で同社は、長距離走行モデル車についてはNMCセルの採用を続けるという。LFPは、「充電頻度が高く、物理的に大きなバッテリーを搭載するスペースがある車両(例えば、配送用車両)」に適しているという。つまりLFPは相対的にNCMに比べ製造コストが低く、生産しやすい。LFPは、バッテリー寿命を低下させることなく100%まで充電できるが、対照的に、NMCバッテリーは、寿命を最大化するために80%までの充電に制限する必要がある。つまり、LFPバッテリーを使用したEVの実効航続距離は、NMCバッテリーを使ったEVの実効航続距離に近くなるが、LFPの重量が大きいため、その要素は打ち消される。一方で、固定された機械/設備など、重量がそれほど重要ではない用途においては、LFPは広い温度範囲で効率的に動作する。特に低温側で、その特長は顕著だと言われている。一方、低温では充電速度が遅くなる。LFPはNMCの5倍近い充電サイクルを実現し、高温や速い充放電レートでも劣化が少ないので、高性能な走行や急速充電に適している、

EVの性能におけるバッテリーパックの重要性と不確実性を考えると、恐らく近い将来、自動車メーカーはバッテリーを一切搭載しないEV本体の希望小売価格で販売を開始し、バッテリーの種類をオプションとして提供して、その価格が毎月更新されて変動する、ということになるのではないだろうか。

以上は、https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2301/20/news165_2.html より。

なお、最近全固体電池というLIBも開発されている。電解液がなく、正極と負極の間に電解セパレータ層という固体物質を媒介して、LIBが行きかう形で充放電を繰り返す電池である。しかし現在は量産技術にまでは至っていないのが実情で、将来の車載用LIBの候補として期待されている。

NCMのリサイクル中間体 ブラックマス

さて、資源価値的にはニッケルやコバルトを含有しているNCMがリサイクル資源としては価値がある。しかし、日本をはじめほとんどの国でNCMからニッケルやコバルトを商業ベースでリサイクルしている国は少数である。多くのリサイクラーが、製錬のための原材料としてブラックマスと呼ばれる有価物を生産し、それを数少ない精錬メーカーや電池メーカーへと販売している(電池メーカーがこのブラックマスを原材料として、NCMを生産することは結構あると聞く)。さて、このブラックマスとは熱処理した使用済電池からアルミや鉄、銅を取り除いた残存をいう。ニッケルそのものは古くから取引され市場も確立されているが、ブラックマスについては言い値買い値の取引がいまだ主流なのが現状だという。日本でもNCMのリサイクルを手掛ける工場が数社あるが、そのすべてがブラックマスの生産段階までを行っている。ICBR 2022 でもこのブラックマスという言葉が、どのセッションでも1度は聴かれたような記憶がある。

基調講演:「オーストリアの循環型経済への道」  Christian Holzer 

彼以外の登壇者は、すべてパワーポイントによるスライドで講演を行っていたが、ICM AGが主催するどの会合も、政策担当者によるスピーチは、いわゆる講演である。

実はICBR 2022が開催される2022年6月、ICM AGは自動車そのもののリサイクルに特化したIARC 2022:International Automobile Recycling Conference が開催された(この詳細は筆者が『FOURIN 自動車法政策月報』62号、2022年11月にまとめてあるので関心のある方は参照していただきたい)。こちらの会合では、2月に始まったロシアが仕掛けたウクライナでの戦争とその影響に関する話は講演ではほとんど出てこなかった。しかし、3か月後のICBR 2022 では、さすがにそれを無視はできなかったようだ。

ただ、政策担当者はウクライナという国名を述べることはなかった。それに主として起因するエネルギー価格の高騰に関して注意を喚起していた。すなわちエネルギー価格の高騰は、多くの産業にとってかなりの負担となるが、それは電池産業でも例外ではない。

欧州のLIBリサイクルにとって大きな課題は、

・EU域内における電池のリサイクル能力が限定的であること。

・EUの電池政令(Directive)が規制(Regulation)として強化され、電池を取り扱う業者の責任が大きくなる。それに伴い、LIBそのものの安全性や取り扱う際の事故防止が、愁眉の課題といえる。

ここで、氏が聴衆の注意を喚起したいのは、様々な電池がゴミとして捨てられていることで、サーキュラー・エコノミーの実現のためには、その対応が依然として満足いくものではない。我々はイノベーションを必要としている。それはLIBのリサイクルのための技術革新であると同様、システムの問題も含む。すなわち、LIBそのものや多くの電池が消えてしまっている。現在議論されているEUの使用済電池指令は、このような電池が所在不明になることをできるだけ防ぎ、域内でのリユース・リサイクル率の向上を目指している。

 

(筆者コメント)

日本でも、日産自動車と住友金属鉱山が出資して福島県の被災地浪江町に立地したフォーアールエナジー株式会社が、リユース事業を手掛けてはいるようだが、本連載で多くの記事を書いている山口大学の阿部新教授が整理した統計データでは、EVのほとんどが国内で使用済とはならずに海外へと中古車として輸出されているのが実情である。結果として車載用LIBの収集は難しいのが実情である。このような事態はどうもドイツも同様なようだ。

また、日本では小型家電リサイクル法が施行されているが、前稿で筆者が紹介したように、多くの電気製品に使われているLIBは取り外しが困難であり、解体しやすい、リサイクルしやすい設計はされていない。そのため、これら家電リサイクル法対象外の電気製品は、自治体の「燃えないゴミ」の日にユーザーから排出され、リサイクルされるには程遠いケースが多いと推定される。

https://www.seibikai.co.jp/archives/recycle/11037 参照。

 

「eモビリティとサーキュラリティ – EPACsからの学び」Gunter Flinspach、(ボッシュ、ドイツ)

今回のICBR 2022は前述したように、電動式二輪車の電池のリサイクルに関する本格的なスピーチが聴けた。欧州ではもっぱら電動式自転車をE-バイクと称しているようだが、ボッシュのFlinspach氏は、EPAC = Electric Power Assisted Cycle(電力アシストサイクル)という用語を好んで用いていた。

そして、一般にEPACは重量が軽いため、エネルギー消費量が少ない。これは現在のエネルギー価格の高騰に悩む欧州においてモビリティを提供するのには優れた製品である。そして、修理して使えるようにすることは、持続可能なモビリティの実現のため重要であり、加えてEPACを適正に使用し、そしてそのリサイクルを適切に行うことが重要である。ただ、ユーザーがEPACに搭載されているLIBの回収に積極的でないことが問題である。

会場からEPACに搭載されているLIBの化学組成についての質問があったが、やはり50%以上はNCMであり、できるだけコバルトの組成を低める努力はしているが、やはりNCMが現段階では主流だという。だからこそ、リサイクルを重視しているのだとも思われる。また、Flinspach氏は、EPACに搭載されているLIBの再使用には消極的だったようで、フロアからこの点に関して質問が出た。なお、車載用電池のリユースはセカンドライフでの活用という語を用いることが一般的であるようだ。Flinspach氏の回答は、「セカンドライフは興味深いトピックで、詳しく議論する時間があると思う。セカンドライフが完全にダメというわけではないが、セカンドライフとは何を意味するのか、その後本当に安全なアプリケーションができるのか、どんなテクニックや可能性があるのかを、非常に詳細に調べる必要があると思う。リスクの高いものにセカンドライフが利用されるケースが多いが、白黒をつける問題ではない。」とのことであった。

また、ユーザーに回収を促すのであれば経済システム、要するに電池を適切なリサイクル施設に返したら、報奨金(リファンド)を与えるのがアイディアとしてあるが、ボッシュではこのようなリファンドが、いくら程度が妥当か計算したことはあるのか?との問いに対して、回答は「No」であった。リファンドという経済的インセンティブシステムよりも、最良の方法は、電池が寿命になり、ユーザーが新しい電池を購入する場合、新しい電池の割引をすることが適当だとFlinspach氏は答えた。ユーザーだけでなく、販売店にも協力してもらい、グレーマーケットにLIBを流出させ、安全が担保できない形でセカンドライフを期待するより、直接リサイクルに回す方が良い方法だと力説した。

 

「二輪車メーカーから見たバッテリーリサイクル要件」Helfried SorgerKTMオーストリア)

KTMは自動二輪の製造メーカーの1つである。https://www.ktm-bikes.at/e-bikes

オフロードバイクに強いメーカーのようだが、オフロードの二輪にも電動式バッテリーの採用が進んでいる。

同社の経営戦略として2030年までに、グループの売上高の少なくとも3分の1を電動二輪車で稼ぎ出すというターゲットがあるという。そしてグリーンエネルギー対応として、2024年までにe-fuel(CO2と、再生可能エネルギーによる水の電解から得られたH2を用いた合成燃料)も同社の電動二輪車に使用できるようにするという。

ところで、現在EUの使用済電池規則で議論されている主たる内容は、

・ワクチンパスポートならぬ、バッテリー・パスポートを導入し、製品に搭載された LIBの揺りかごから墓場までを管理し、適正リサイクルされるまでそれを管理すること。

・使用済電池の管理規定

・持続可能性要件(カーボンフットプリント規定、最低再生材料使用量、耐久性など) が議論されているという。

講演は二輪用のLIBであるL-CATと、四輪用のそれであるM-CATの比較が中心であった。両者の主たる違いは、同社がオフロードの電動式バイクも生産していることからも、過酷な使用環境下でも安全に走行できるような特殊な設計がされていること、基本的に空冷式であること(水冷式だと火災等の事故リスクが大きい)、比較的低電圧の電池を採用したこと、四輪用のLIBに比べ寿命が短く、だいたい8年くらいなのが現状だということ、小型ゆえに低電圧バッテリーのため、物流が四輪用のLIBに比べて容易で、分解が可能であるという点が強調されていた。

また、同社はボッシュとは異なり、セカンドライフの使用に積極的な態度を示していた。ただ、そのためにも自動二輪バッテリーの標準化を進めることも肝要だと付け加えていた。

最後のスライドは「リサイクルに向けた設計:Design to Recycling」と題するもので、このような構想は既に20年以上も前にOECDが拡大生産者責任を提唱してから、幾度と議論されている。興味深いのはわが国ではDesign for Environment:環境配慮設計という名の下で、リサイクルのみならず、省エネや二酸化炭素の排出の少ない製造工程など、様々な環境配慮が結果的にごちゃ混ぜになってまとめられる傾向があるが、欧州での近年の議論ではズバリ「リサイクルに向けた設計」が、何よりLIBとりわけNCMにおいては重要であるという。ただ、質疑応答時にユミコア(欧州の製錬大手。ニッケルやコバルトの製錬もここでは可能だという)の担当者から「『リサイクルへの設計』というが、LIBは、電池の化学的性質が様々だから、リサイクルは難しくなると思うが、その点はどう考えているのか?」と問いかけられると、プレゼンターのSorger氏は、「それは自分の専門外」としながら、自分たちが使用しているLIBを使った電動式二輪バッテリーの長所を述べるにとどまった。やはり、スローガンに留まっているのかもしれないし、あるいは自分たちのメーカーが採用しているバッテリーを標準化していきたいという思いがあるのかもしれない。

本稿の執筆には日本学術振興会科学研究費22H00763(研究代表者 外川健一)を使用した。なお、共同研究者の阿部新山口大学教授から、事前に原稿を読んでいただきコメントをいただいた。深く感謝するとともに、本件に起因する誤りはすべて筆者に帰属することも改めて記す。

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