鉄スクラップ
鉄スクラップの3月市場は、2月に続いて強気ムードでの展開となったが、3月後半は反落局面となった。
東京製鉄では、輸出高を受ける形で、3月10日より、全工場で2000円の値上げとなり、田原工場は海上・陸上特級5万5500円、名古屋サテライトは陸上特級5万5000円、岡山工場は海上・陸上特級5万5500円、九州工場は海上・陸上特級5万5500円、宇都宮工場は陸上特級5万5500円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万4500円となった。その後、3月後半に入り、為替相場の円高ドル安、アジア向け輸出市況の反落を受けて、3月17日より、全工場で500円~1000円の値下げとなり(高松のみ1000円の値下げ)、田原工場は海上・陸上特級5万5000円、名古屋サテライトは陸上特級5万4500円、岡山工場は海上・陸上特級5万5000円、九州工場は海上・陸上特級5万5000円、宇都宮工場は陸上特級5万5000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万3500円となった。その後は、3月24日、29日と値下げが続いて、田原工場は海上・陸上特級5万3000円、名古屋サテライトは陸上特級5万2500円、岡山工場は海上・陸上特級5万3000円、九州工場は海上・陸上特級5万3000円、宇都宮工場は陸上特級5万3000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万1000円まで値下がりとなった。
さらに月替わり、4月3日からは、500~1000円の値下げ(宇都宮のみ1000円値下げ)となり、田原工場は海上・陸上特級5万2500円、名古屋サテライトは陸上特級5万2000円、岡山工場は海上・陸上特級5万2500円、九州工場は海上・陸上特級5万2500円、宇都宮工場は陸上特級5万2000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万500円となった。
アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートでは、関東鉄源協同組合の3月9日の輸出テンダーでは、落札平均価格はトン当たり5万5438円で前月比2076円の値上がりとなり、その時点での浜値、地区電炉メーカーの炉前価格を上回った。この内訳をみると、5万5680円で3100トン、5万5388円で15000トンとなっている。
粗鋼生産
2月の全国の粗鋼生産は691万3000トンで前年同月比5・3%減少となり、前年同月比では14ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は505万1700トンで前年同月比5・6%減少となり14ヵ月連続の減少、電炉鋼は186万1300トンで同比4・5%減少となり7ヵ月連続の減少となっている。
非鉄金属
非鉄金属については3月の銅地金価格は、月前半は下落、月後半には上昇局面となった。3月1日より1万円下げて128万円、3月6日からは2万円下げて126万円、3月13日からは3万円下げて123万円、3月16日からは4万円下げて119万円とした。その後は、3月22日からは3万円上げて122万円、3月28日からは1万円上がり123万円とした。月替わり4月3日からは2万円上げて125万円としている。欧米の金融不安の懸念が後退したこと、銅在庫の減少がプラス材料となってきている。
[再生資源市場]
※鉄スクラップ | 2022年10月 | 2022年11月 | 2022年12月 | |||
東京製鉄 | 50,000円 | (10/19) | 46,500円 | (11/30) | 49,000円 | (12/14) |
関鉄源輸出 | 49,865円 | (10/12) | 不調 | (11/9) | 47,568円 | (12/9) |
※銅 | ||||||
LME銅 | 7,662.5ドル | (10/27) | 7,966ドル | (11/28) | 8,308ドル | (12/21) |
国内銅 | 120万円 | (10/27) | 116万円 | (11/28) | 116万円 | (12/21) |
※鉄スクラップ | 2023年1月 | 2023年2月 | 2023年3月 | |||
東京製鉄 | 51,000円 | (1/13) | 53,500円 | (2/10) | 53,000円 | (3/29) |
関鉄源輸出 | 50,932円 | (1/12) | 53,362円 | (2/9) | 55,438円 | (3/9) |
※銅 | ||||||
LME銅 | 9,340.5ドル | (1/24) | 9,121ドル | (2/22) | 8,934ドル | (3/28) |
国内銅 | 127万円 | (1/24) | 129万円 | (2/22) | 123万円 | (3/28) |
[鉄鋼]
2023年2月 | |||
粗鋼生産計 | 691万3,000トン | (前年比 | 5.3%減 ) |
転炉鋼 | 505万1,700トン | (前年比 | 5.6%減 ) |
電炉鋼 | 186万1,300トン | (前年比 | 4.5%減 ) |
小形棒鋼 | 57万9,000トン | (前年比 | 2.7%減 ) |
H形棒鋼 | 26万1,600トン | (前年比 | 1.7%減 ) |
2月新設住宅着工戸数 | 6万4,426戸 | (前年比 | 0.3%減 ) |
2023年2月 | |||
粗鋼世界計 | 1億4,240万トン | (前年比 | 1.0%減 ) |
中 国 | 8,010万トン | (前年比 | 5.6%増 ) |
インド | 1,000万トン | (前年比 | 1.0%減 ) |
アメリカ | 600万トン | (前年比 | 5.3%減 ) |
韓 国 | 520万トン | (前年比 | 1.1%増 ) |
ロシア | 560万トン | (前年比 | 8.6%減 ) |
トルコ | 260万トン | (前年比 | 28.9%減 ) |
[電炉製品]
東京製鉄(3/20) | |||
異形棒鋼(D13~25) | 103,000円 | (前月比3,000円上げ) | |
H形鋼(中幅) | 127,000~142,000円 | (前月比3,000円上げ) |