資源マーケット情報 2023年2月

鉄スクラップ

鉄スクラップの2月市場は、1月に続いて強気ムードでの展開となっている。日本からのアジア向け輸出船積みルートで引き合いが強まり、輸出価格も上昇、こうした輸出高を受け国内炉前価格が上昇局面となると言うパターンが3ヵ月継続している。

1月を振り返ると、東京製鉄では、輸出高を受ける形で、1月13日より、全工場で2000円の値上げとなり、田原工場は海上・陸上特級5万1000円、名古屋サテライトは陸上特級5万500円、岡山工場は海上・陸上特級5万1000円、九州工場は海上・陸上特級5万1000円、宇都宮工場は陸上特級5万1000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万円となった。

2月についても、東京製鉄では、輸出高を受けて、2月10日より、全工場で2500円の値上げとなり、田原工場は海上・陸上特級5万3500円、名古屋サテライトは陸上特級5万3000円、岡山工場は海上・陸上特級5万3500円、九州工場は海上・陸上特級5万3500円、宇都宮工場は陸上特級5万3500円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万2500円となっている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートでは、関東鉄源協同組合の2月9日の輸出テンダーでは、落札平均価格はトン当たり5万3362円で前月比2430円の値上がりとなり、その時点での浜値、地区電炉メーカーの炉前価格を上回った。この内訳をみると、5万3510円で6000トン、5万3200円で5500トンとなっている。

粗鋼生産

1月の全国の粗鋼生産は722万1900トンで前年同月比6・19%減少となり、前年同月比では13ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は543万700トンで前年同月比6・9%減少となり13ヵ月連続の減少、電炉鋼は179万1300トンで同比6・9%減少となり6ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属については2月の銅地金価格は、月後半に上昇局面となった。2月1日より1万円下げて126万円、2月3日からは4万円下げて122万円となっている。その後、2月14日からは1万円上げて123万円とした後、2月17日からは3万円上げて129万円となった。その後、月替わり3月1日からは1万円下げて128万円としている。製造工場における、サプライチェーンの問題からメーカーの原料の購入姿勢は厳しくなってきている。

[再生資源市場]

※鉄スクラップ 2022年9月 2022年10月 2022年11月
東京製鉄 50,000円 (9/29) 50,000円 (10/19) 46,500円 (11/30)
関鉄源輸出 51,040円 (9/9) 49,865円 (10/12) 不調 (11/9)
※銅
LME銅 7,746ドル (9/23) 7,662.5ドル (10/27) 7,966ドル (11/28)
国内銅 113万円 (9/26) 120万円 (10/27) 116万円 (11/28)
※鉄スクラップ 2022年12月 2023年1月 2023年2月
東京製鉄 49,000円 (12/14) 51,000円 (1/13) 53,500円 (2/10)
関鉄源輸出 47,568円 (12/9) 50,932円 (1/12) 53,362円 (2/9)
※銅
LME銅 8,308ドル (12/21) 9,340.5ドル (1/24) 9,121ドル (2/22)
国内銅 116万円 (12/21) 127万円 (1/24) 129万円 (2/22)

[鉄鋼]

2023年1月
粗鋼生産計 722万1,900トン (前年比 6.9%減 )
転炉鋼 543万0,700トン (前年比 6.9%減 )
電炉鋼 179万1,300トン (前年比 6.9%減 )
小形棒鋼 54万1,300トン (前年比 8.3%減 )
H形棒鋼 28万0,800トン (前年比 10.1%減 )
12月新設住宅着工戸数 6万3,604戸 (前年比 6.6%増 )
2023年1月
粗鋼世界計 1億4,530万トン (前年比 3.3%減  )
中 国 7,950万トン (前年比 2.3%増   )
インド 1,090万トン (前年比 0.2%減   )
アメリカ 650万トン (前年比 6.8%減  )
韓 国 550万トン (前年比 9.8%減  )
ロシア 580万トン (前年比 8.9%減  )
トルコ 260万トン (前年比 17.6%減  )

[電炉製品]

東京製鉄(2/20)
異形棒鋼(D13~25) 100,000円 (前月比3,000円上げ)
 H形鋼(中幅) 124,000~139,000円 (前月比 横ばい)
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