資源マーケット

資源マーケット情報 2022年10月

鉄スクラップ

鉄スクラップの10月市場は、上旬までは前月からの弱気ムードが続いたが、中旬以降には、為替相場の円安ドル高進行の下でアジア向け輸出市況の小幅、市中発生の低下のもと底入れから反発の動きも見られたが、月末から11月入りには天井感から軟調ムードとなった。

東京製鉄では、10月6日から全工場で500円方の値下げとなり、田原工場が海上・陸上特級4万8500円、名古屋サテライトは陸上特級4万8000円、岡山工場は海上・陸上特級4万9500円、九州工場は海上・陸上特級4万9500円、宇都宮工場は陸上特級4万9500円、高松鉄鋼センターは陸上特級4万6500円となった。

その後は、輸出市況の小幅上昇を受けて、10月19日から全工場で500円方の値上げとなり、田原工場が海上・陸上特級4万9000円、名古屋サテライトは陸上特級4万8500円、岡山工場は海上・陸上特級5万円、九州工場は海上・陸上特級5万円、宇都宮工場は陸上特級5万円、高松鉄鋼センターは陸上特級4万7000円となり、3工場において5万円台を回復した。

月替わり、11月2日からは、その3工場で炉前価格は、トン当たり500円の値下げとなり、岡山工場は海上・陸上特級4万9500円、九州工場は海上・陸上特級4万9500円、宇都宮工場は陸上特級4万9500円となった。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートでは、関東鉄源協同組合の10月12日の輸出テンダーが前月比1175円の値下げとなる4万9865円で1万トン落札。この内訳をみると、一番札が5万120円、二番札が4万9610円となった。このように5万円台の落札が、出たことは、相場を支える材料となった。為替相場の円高ドル安基調は、アジア向け輸出市況面でのプラスの材料となっている。

粗鋼生産

9月の全国の粗鋼生産は713万9800トンで前年同月比12・3%減少となり、前年同月比では9ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は513万9400トンで前年同月比14・7%減少となり9ヵ月連続の減少、電炉鋼は200万400トンで同比5・6%減少となり2ヵ月連続の減少となった。

非鉄金属

非鉄金属については10月の銅地金価格は、上下動の中でも、月末価格は120万円台に乗せるなど価格回復の月となった。10月3日からは2万円上げて115万円、10月5日から2万円上げて117万円、10月7日さらに2万円上げて119万円とした。その後、10月20日からは2万円下げて117万円としたが、10月24日には2万円上げて119万円、10月27日からは1万円上げて120万円とした。月替わり11月1日からは3万円下げて117万円とした。米国の利上げ継続と中国の景気後退懸念が弱気材料となっている。

[再生資源市場]

※鉄スクラップ2022年5月2022年6月2022年7月
東京製鉄57,500円(5/31)51,000円(6/30)41,000円(7/29)
関鉄源輸出不調(5/11)53,560円(6/9)44,554円(7/12)
※銅
LME銅9,287ドル(5/26)8280.5ドル(6/24)7591.5ドル(7/27)
国内銅125万円(5/26)118万円(6/24)108万円(7/27)
※鉄スクラップ2022年8月2022年9月2022年10月
東京製鉄47,000円(8/30)50,000円(9/29)50,000円(10/19)
関鉄源輸出42,061円(8/10)51,040円(9/9)49,865円(10/12)
※銅
LME銅7,707ドル(9/7)7,746ドル(9/23)7,662.5ドル(10/27)
国内銅116万円(9/7)113万円(9/26)120万円(10/27)

[鉄鋼]

2022年9月
粗鋼生産計713万9,800トン(前年比12,3%減 )
転炉鋼513万9,400トン(前年比14,7%減 )
電炉鋼200万0,400トン(前年比5,6%減 )
小形棒鋼62万2,500トン(前年比6,2%減 )
H形棒鋼29万2,200トン(前年比1,8%減 )
9月新設住宅着工戸数7万3,920戸(前年比1,0%増 )
2022年9月
粗鋼世界計1億5,170万トン(前年比3.0%減  )
中 国8,700万トン(前年比0.5%増   )
インド990万トン(前年比1.2%増   )
アメリカ660万トン(前年比7.1%減  )
韓 国460万トン(前年比0.4%減  )
ロシア570万トン(前年比5.5%減  )
トルコ270万トン(前年比21.0%減  )

[電炉製品]

東京製鉄(10/17)
異形棒鋼(D13~25)97,000円(前月比 横ばい)
 H形鋼(中幅)124,000~136,000円(前月比 横ばい)
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