資源マーケット情報　2022年1月

鉄スクラップ

鉄スクラップの1月市場は、前年12月からの下落局面が続く状況となったが、輸出市況の上昇を契機として下げ止まりとなっている。

東京製鉄では、1月13日より宇都宮工場が炉前購入価格をトン当たり500円下げて陸上特級5万3000円としている。その他の工場の炉前価格をみると、田原工場は海上・陸上特級とも5万3,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも5万4,000円、九州工場は海上・陸上特級とも5万4,000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万1,000円となっている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の1月12日の輸出テンダーでは、3ヵ月ぶりとなった落札価格は前回（10月）比で2,230円値下げとなる、トン当たり平均5万983円で1万100トンが契約された。

韓国現代向けのFOB47,000円まで急落していたが、月末までに5万2,000円に上昇した。この値上げを受けて、ベトナム、台湾向けも反騰ムードが高まっている。

米国スクラップのトルコ向け輸出市況は、CFR460ドル台から470台へと上昇したが、その後、軟調となってきている。

粗鋼生産

12月の全国の粗鋼生産は793万4,400トンで前年同月比5.4%増加となり、前年同月比では10ヵ月連続の増加となっている。

粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は593万9,300トンで前年同月比3.9%増加となり10ヵ月連続の増加。電炉鋼は199万5,100トンで同比10.3%増加となり、10ヵ月連続の増加となっている。

電炉の主力製品である小形棒鋼の生産は61万8,600トンで前年同月比1.9%増加、H形鋼は31万3,500トンで同比10.6%増加となった。

11月の世界の粗鋼生産は1億5,870万トンで前年同月比3.0%減少となり、国別でみると中国は8,620万トンで同比6.8%減少、インドは1,040万トンで同比0.9%増加、アメリカは720万トンで同比11.9%増加、韓国は600万トンで 同比1.1%増加、トルコは330万トンで同比2.3%減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属については、1月の銅地金価格は、上下動が続く状況となっていた。1月4日からは4万円上げて118万円とした。その後、1月7日からは2万円下げて116万円、1月13日に4万円上げて120万円、1月17日からは3万円下げて117万円、1月21日に3万円上げて120万円、1月25日に3万円下げて117万円、1月27日に2万円上げて119万円とした。

月替わりの2月1日からは3万円下げて116万円とした。ウクライナ危機、米国の利上げ接近などが、変化のファクターとなっている。

[再生資源市場]

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