資源マーケット情報　2021年11月

鉄スクラップ

鉄スクラップの11月市場は、アジア向け輸出市況の下落を契機として反落局面となった。輸出価格が、5万円を割り込んだの対して、国内の炉前価格は、発生の落ち込みから下げ渋りムードも出てきている。

東京製鉄では、11月3日から田原工場で500円の値下げとなり、海上・陸上特級とも5万7,500円とした。さらに、田原工場は11月5日から500円方の値下げとなり、海上・陸上特級5万7,000円とした。

11月11日からは全工場で500円方の値下げとなり、田原工場は海上特級・陸上特級とも5万6,500円、岡山工場は海上特級・陸上特級とも5万4,500円、九州工場は海上特級・陸上特級とも5万5,500円、宇都宮工場は陸上特級5万5,500円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万1,500円とした。

その後も、11月13日より全工場で500円値下げとなり、田原工場は海上特級・陸上特級とも5万6,000円、岡山工場は海上特級・陸上特級とも5万4,000円、九州工場は海上特級・陸上特級とも5万5,000円、宇都宮工場は陸上特級5万5,000円、高松鉄鋼センターは陸上特級5万1,000円とした。

田原工場は11月17日より500円下げて海上特級・陸上特級とも5万5,500円とした。11月20日からは2工場で500円の値下げで、田原工場は、海上特級・陸上特級とも5万5,000円、九州工場は、海上特級・陸上特級とも5万4,500円としている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の11月10日の輸出テンダーは、希望価格に達せず、不調となった。韓国向けの輸出市況は、FOBベース4万9,500円と5万円台を割り込むところまで値下がりした。

海外市場では、中国での鋼材価格、ビュレットが、値下がりとなり、鉄鉱石市況も低落している。

粗鋼生産

10月の全国の粗鋼生産は、822万4,300トンで前年同月比14.3%減少となり、前年同月比をみると8ヵ月連続の増加となった。

粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は601万2,700トンで前年同月比13.4%増加、電炉鋼は221万1,600トンで同比16.6%増加となっている。

前年同月比でみると、転炉鋼、電炉鋼ともに8ヵ月連続の増加となっている。前年同月が大幅減となった反動から高い伸びが続いている。

非鉄金属

非鉄金属については、11月の銅地金価格は価格変動が続いた。11月1日には2万円下げて117万円としたが、11月5日に2万円下げて115万円、9日に2万円上げて117万円、11日に2万円下げて115万円、15日に2万円上げて117万円、17日に2万円下げて115万円となった。

その後、24日に3万円上げて118万円としたが、月替わり12月1日には5万円下げて113万円となった。新型コロナウイルス感染拡大の懸念が、マーケットに拡がったことが、弱気材料となっている。

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