オークサービスの顧客囲い込み強化・支援システム「常連さん」は、2009年に業界初のサービスとして商品化され、わずか5年足らずで管理顧客数45万人(2013年11月現在)に達するまでに急成長を遂げている。それに伴う業務量増への対応と、サービスレベル向上を目的として、オークサービスでは、中央区晴海にオフィスを新設し、コールセンター関連業務を拡張移転した。
■ポイント1
コールセンター設備・機能の増強
新設した晴海オフィスでは、コールブース数をおよそ50 席にまで倍増させ、在籍スタッフ数も60 名にまで増強した。また、人員の増加に伴って情報セキュリティにも万全の対策を実施し、入退室管理システムなどの設備も増強している。サービス提供に関しては、コールシステムを抜本的に改良し、会員店にとって有益な情報の還元を促進すべく、スタッフが参照する画面構成や入力インターフェースを変更した。
例えば、従来より「クルマの代替」は重要なヒアリングポイントであったが、さらに踏み込んだ情報の取得を推進すべく、「購入時期」「希望車種」「予算感」等、より詳細な質問を自動的に展開する仕組みとなっている。これまで蓄積したノウハウ・手法を体系的にシステムに組み込むことで、ローコストで高品質なサービスを提供している。
■ ポイント2
会員店への「顧客分析レポート」の配信
前述のコールシステムの改良により、オークサービスのデータベースには今まで以上に顧客の履歴情報が蓄積されることになった。管理顧客数45 万人(11 月現在)という膨大なデータから、「代替時期分布」、「レスポンス率推移」など様々な情報を収集・蓄積する仕組みを構築した。その結果、例えば“車検の何ヶ月前に案内をすると入庫に繋がりやすい” 等の分析が可能となった。レポートには、顧客リストの総合評価や他社とのレスポンスの比較、他社動向・成功事例など、詳細が記載されている。さらに、業種や事業規模に応じたグルーピング機能により自社の立ち位置を把握した上で、経営判断が可能な情報を提供している。
■ ポイント3
コールセンターの見学・セミナーを検討
前記のような同社の機能をより深く理解してもらうために、既存取引先等から要望の多い見学やセミナーなどの実施も検討している。コールセンターでの音声データのヒアリングや情報フィードバック等のデモンストレーション、最先端のCTI システムなど、徹底した効率化と万全の情報セキュリティ管理を体感可能なプログラムとして準備を進めている。
また、同社は2016 年度までに100 万人の管理顧客数達成を目指しており、今後の業務拡大に向けての対応も万全である。45 万人超の管理顧客数と5 年間蓄積した独自のノウハウを強みとして、DM・コールの業務代行に留まらず、さらに一歩踏み込んだ「経営支援サービス」としての進化を続けている。オークサービスの顧客管理代行サービス「常連さん」から、今後も目が離せない。