株式会社バンザイ
機械工具商社の大手、株式会社バンザイ(藤下 努社長)は、去る10月31日に新製品2点についての実演を交えた発表会を、同社のR&Dセンターにて開催した。今回発表されたのは、本年7月に開催されたオートサービスショー2013にて参考出品され好評を博した、ドイツ・MAHA社製のシャシーダイナモメーター「MSR500」と、同じく参考出品された自動車整備業支援システム「デジコミⅡ」である。いずれも11月1日より正式販売が開始された。
シャシーダイナモメーター「MSR500」
ヨーロッパのシャシーダイナモメーター市場で70 ~ 80%のシェアを占めるなど、信頼性の高いメーカーの一品。最大の特徴は保有台数を拡大しつつあるHV・EVの回生ブレーキの測定が可能であること。ローラーの慣性力を補助するモーターが各ローラーに装備されているため、惰行運転の計測ができる仕組みだ。また、前後のローラーを同期させることで、ABSやトラクションコントロール装着車にも対応できる。
ローラーは、車高の低いクルマでもセッティングでき、タイヤの変形も少ない上に温度上昇も抑えられ、力の伝導効率が非常に高いシングルローラーを採用している。
自動車整備業支援システム「デジコミⅡ」
自動車整備工場から寄せられた、「来店型車検の強化、立ち上げを行いたい」、「カーオーナーへ分かり易い説明をしたい」、「フロントとピットの連携を強化したい」、「ショールームとピットの距離を縮めたい」といった声に応えられるのが「デジコミⅡ」である。インターネットに接続できる端末(パソコンやタブレット)をメカニック、フロント、カーオーナー(お客さま)の3者が持ち、この3者間で情報のやり取りをリアルタイムで行うというシステムである。
メカニックがピットで行った点検の結果を、ショールームで待つカーオーナーが点検が終わるごとに確認するなどということが可能となっている。作業中のメカニックの手を止めることのないよう、結果の入力は音声で行うこともできる。