●新車の国内4 輪車生産台数
4 月の国内4 輪車生産台数は、合計で64 万3,901 台(対前年同月比90.3%)と、2 カ月振りに前年を下回った。
車種別では小型乗用車以外の全項目でマイナス。特に、昨年4 月の増税から不調が続いている軽乗用車は、8 万8,688 台(同71.9%)と大幅に落ち込んだ。
2016 年4 月の国内4 輪車生産実績
[table id=62 /]メーカー別生産台数は、主要8社のうちマツダと富士の2社で前年比プラスだった。
インプレッサ、XV、フォレスターなどが増加した富士は5 万9,562 台( 同111.6%)、と4 月単月として過去最高を記録。好調な海外市場に支えられ輸出が伸びたマツダは7万9,910 台( 同117.2%) と、大幅に増加した。
一方で、燃費の不正問題で軽自動車の販売を停止した三菱は、3 万8,713台(同83.3%)と大幅に減少。軽自動車の比率が大きいダイハツとスズキもそれぞれ4 万6,739 台(同88.3%)、6 万8,942 台( 同81.5%)と減少した。
なお、海外生産台数は8社中でマツダ、三菱、ダイハツを除く5 社が前年比プラスだった。特に北米などが好調だった日産、ホンダ、富士の3 社が、4月単月として過去最高を記録した。マツダはデミオなどが減少し、24 カ月振りに前年比マイナスだった。
2016 年3 月、4 月の主要8 メーカーの国内4 輪車生産台数
[table id=63 /]続いて、4 月の輸入車新規登録台数は1 万8,898 台(同105.7%)で、8 カ月振りに増加した。
2016 年3 月、4 月度輸入車新規登録台数
[table id=64 /]●国内新車販売台数
4 月の国内新車販売状況は、総合計で32万4,738 台(同101.6%)と16 カ月振りに前年を超えた。車種別では小型乗用車、小型貨物、軽自動車を除く全てで前年比プラス。特に普通乗用車は10 万3,432 台(同116.7%)と、大幅に増加した。主要8 メーカーでは、トヨタ、ホンダ、富士、ダイハツの4 社で前年を上回った。三菱と日産は燃費不正問題を受け、軽自動車の販売台数が大幅に減少している。
登録車のブランド通称名別では、上位からプリウスが2 万770 台、アクアが1 万3,099台、シエンタが9,639 台、フィットが7,116 台、カローラが6,336 台だった。また、軽自動車では上位からN-BOX が1 万1,691 台、タントが1 万996 台、アルトが8,075 台、スペーシアが6,838 台、ハスラーが6,681 台だった。
2016 年4 月の国内新車販売台数
[table id=65 /]●国内中古車販売台数
4 月の中古車販売台数は、合計で30 万469台(同97.8%)と3 カ月振りに前年比マイナス。車種別では普通乗用車、普通貨物車、バス、その他が前年を超えた。
2016 年4 月の中古車販売台数
[table id=66 /](出典:自販連)
●今後の国内生産及び国内中古車販売予測
自工会が3 月に発表した2016 年度の国内需要見通しは、525 万8,400 台(同106.5%)となっている。しかし、4 月14 日に発生した熊本地震により、一部メーカーや車種で減産が続くと見られる。また、消費税増税が延期されたことにより、駆け込み需要が発生しないことから500 万台を割り込むとの見方もある。なお長期では、輸出台数の減少や人口減少に起因して国内市場が縮小し続けるため、国内生産台数は減少するだろう。