●新車の国内4 輪自動車生産台数
2 月の国内4 輪車生産台数は、合計で81 万7,390 台(対前年同月比94.7%)と、8 カ月連続で前年を下回った。
車種別では乗用車が普通車で39 万9,063台(同97.9%)、小型四輪車で13 万3,393 台(同81.4%)、軽四輪車で15 万9,615 台(同93.9%)。
トラックは普通車で5 万730 台(同105.2%)、小型四輪車で2 万9,922 台(同107.5%)、軽四輪車で3 万3,155 台(同97.6%)。バスは大型で982 台(同126.1%)、小型は1 万530台(同93.6%)だった。
国産自動車メーカーの国内4 輪車生産台数
[table id=40 /]メーカー別では三菱、富士重工業(スバル)、スズキ、日野、いすゞの5 社が前年比プラスだった。特に、北米市場に支えられた富士重工業(スバル)は5 万8,593 台(同117.3%)と11 カ月連続で増加し、2 月単月として過去最高を記録した。一方、リコール問題が長引いたホンダは5 万7,197 台(同67.4%) と、7 カ月連続で落ち込んでいる。
海外生産台数は、富士重工業(スバル)が2 月単月として過去最高を更新。世界生産でも2月単月として過去最高だった。また近年、海外の生産拠点を増やしているマツダは、11 カ月連続で前年を上回っている。
続いて、2 月の輸入車新規登録台数は2 万7,520 台( 同88.0%) で、2 カ月連続で前年を割り込んだ。
2015 年1 月度、2 月度輸入車新規登録台数
[table id=41 /]※すべての数字は乗用車、商用車の合計
※輸入車は日本自動車輸入組合発表により、 日本メーカー車を含む
●国内新車販売台数
2 月の国内新車販売状況は、総合計で48 万2,093台(同85.3%)と2 カ月連続で前年を下回った。車種別では普通貨物と小型貨物を除く全てで割り込んでいる。なお、昨年は消費増税前の駆け込み需要が影響しており、それ以前の’13 年2月(47 万7,379 台)と比べると上昇している。
登録車のブランド通称名別では、上位からアクアが2 万2,788 台、プリウスが1 万3,122 台、フィットが1 万2,013 台、ノートが1 万494 台、ヴォクシーが8,324 台と、低燃費車が上位を占めている。
また、軽自動車では上位からN BOX が2 万223 台、デイズが1 万8,825 台、タントが1 万7,955 台、ムーヴが1 万4,460 台、N-WGN が1 万1,950 台だった。
2015 年2 月の国内新車販売台数
[table id=42 /]●国内中古車販売台数
2 月の中古車販売台数は、合計で31 万2,724 台(同95.5%)と5 カ月連続で前年比マイナス。車種別ではバスとその他を除く全項目で下回った。
2015 年2 月の中古車販売台数
[table id=43 /]提供:自販連
●今後の国内生産及び国内中古車販売予測
先頃、日本自動車工業会が発表した2015年度の国内新車販売台数は、’14 年度見込みより5.4% 減の499 万1,900 台と発表した。
消費増税前の駆け込み需要後の反動が、昨年の予測よりも長引いていることが理由に挙げられ、500 万台を下回るのは東日本大震災直後の’11 年度以来、4 年振りとなる。
短期見通しは、軽自動車税が約1.5 倍に増税される4 月まで軽自動車の新車需要が高まり、以降は反動による買い控えが予測される。
また、消費税が10% に引き上げられる2017年4 月に向けて駆け込み需要が発生し、その後の反動も大きく影響することが懸念される。長期では輸出台数の減少に国内市場の縮小が続くと見られ、国内生産台数の減少は避けられない見込みだ。
ライター 山口 清憲