新車の国内4 輪自動車生産台数
6 月の国内4 輪車生産台数は、合計で81 万1,864 台(対前年同月比94.7%)と、12 カ月連続で前年を下回った。
車種別では普通乗用車、普通トラック、バスを除く全てで前年を下回り、特に軽乗用車は12 万4,722 台(同74.8%)と落ち込みが目立つ。
また、2015 年上半期(1 〜6 月)の生産累計は465 万840 台(同91.8)で、上半期としては2 年振りのマイナスとなった。
2015 年6 月の国内4 輪車生産実績
[table id=18 /]6 月のメーカー別生産台数は、主要8 社のうちトヨタ、日産、マツダ、富士重工業(スバル)の4 社が前年比プラスだった。特に富士重工業(スバル)は、北米向けのインプレッサやXV が好調で、6 万4,442台( 同107.5%) と6 月単月で過去最高を記録。トヨタは6 カ月振りにプラスに転じた。リコール問題が長引いているホンダは、新型車を投入するも5万5,573 台(同62.2%)と、11 カ月連続で落ち込んでいる。また、2015 年上半期では富士重工業を除く7 社が前年を下回った。
5月、6月の主要8 メーカーの国内4 輪車生産台数
[table id=19 /]一方、6 月の海外生産台数は三菱、ダイハツを除く全てが前年同月比プラス。特にアジア市場が好調なホンダは、全ての月を通して、単月で過去最高を更新。トヨタ、日産、富士重工業(スバル)は6 月単月として過去最高を記録した。近年、海外の生産拠点を増やしているマツダは15 カ月連続で前年を上回っている。
続いて、6 月の輸入車新規登録台数は3 万2,903 台(同121.0%)で、3 カ月連続で前年を越えた。
5 月度、6 月度輸入車新規登録台数
[table id=21 /]※すべての数字は乗用車、商用車の合計
※輸入車は日本自動車輸入組合発表により、日本メーカー車を含む
国内新車販売台数
6 月の国内新車販売状況は、総合計で44万2,623 台(同97.8%)と6 カ月連続で前年を下回った。車種別ではほとんどの項目で前年を越えたものの、軽自動車税増税の影響から軽自動車が対前年同月比で87.1% と大幅に落ち込み、足を引っ張る形となった。
登録車のブランド通称名別では、上位からアクアが1 万8,087 台、カローラが1 万3,542 台、プリウスが1 万921 台、フィットが1 万750 台、ヴォクシーが9,052 台と、低燃費車が上位を占めている。また、軽自動車では上位からN BOX が1 万6,871 台、タントが1 万4,140 台、ムーヴが1 万1,820 台、デイズが1 万1,132 台、アルトが1 万205 台だった。
2015 年6 月の国内新車販売台数
[table id=22 /]国内中古車販売台数
6 月の中古車販売台数は、合計で31 万2,740 台(同108.0%)と2 カ月振りに前年比プラスに転じた。車種別では普通乗用車を除く全項目で前年を上回った。
2015 年6 月の中古車販売台数
[table id=23 /]出展:自販連
今後の国内生産及び国内中古車販売予測
日本自動車工業会の発表によると、’15 年度の国内新車販売台数は、’14 年度より5.8%少ない499 万1,900 台と予測してる。
当面は、軽自動車税増税による買い控えが影響し、軽自動車の国内生産台数及び販売台数の減少が続くと見られる。また、消費税が10% に引き上げられる2017 年4 月に向けて駆け込み需要が発生し、その後は反動が懸念される。長期では国内市場の縮小が続くため、国内生産台数の減少は避けられない。
ライター 山口 清憲