新車の国内4 輪車生産台数
7 月の国内4 輪車生産台数は、表1 にあるように合計で84 万1,812 台(対前年同月比94.1%)と、13 カ月連続で前年を下回った。
車種別では普通乗用車、普通トラック、小型トラックを除く全てで前年を下回り、特に軽乗用車は11 万9,571 台(同74.5%)と落ち込みが目立つ。
2015 年7 月の国内4 輪車生産台数実績
[table id=13 /]メーカー別生産台数は、主要8 社のうち日産、マツダ、富士重工業(スバル)の3 社が前年比プラスだった。特に富士重工業(スバル)は、北米向けのレガシィやXV が好調で、6 万7,368 台(同100.8%)と7 月単月で過去最高を記録。マツダは、主力車種のCX-5 とアテンザが増加して、9 万1,146台( 同108.7%)と2 カ月連続で増加した。また、海外販売が好調な日産はエクストレイルなどの増加により8 万2,668 台(同104.3%)と前年を越えた。
2015 年6 月、7 月の主要8 メーカーの国内4 輪車生産台数
[table id=14 /]一方、リコール問題が長引いているホンダは、新型車を投入するも6 万1,244台( 同72.1%) と、12 カ月連続で落ち込んでいる。
軽自動車税増税の影響を受けているダイハツとスズキも前年を割り込んだ。
なお、海外生産台数は三菱、ダイハツを除く全てが前年同月比プラス。特にトヨタ、ホンダ、富士は7 月単月として過去最高を記録した。北米市場が好調な日産も、北米とメキシコが7 月単月で過去最高を更新。近年、海外の生産拠点を増やしているマツダは16 カ月連続で前年を上回った。
続いて、7 月の輸入車新規登録台数は2 万4,441 台(同105.4%)で、4 カ月連続で前年を越えた。
2015 年6 月度、7 月度輸入車新規登録台数
[table id=15 /]※すべての数字は乗用車、商用車の合計
※輸入車は日本自動車輸入組合発表により、 日本メーカー車を含む
国内新車販売台数
7 月の国内新車販売状況は、総合計で42万5,089 台(同92.4%)と7 カ月連続で前年を下回った。車種別では多くの項目で前年を越えたものの、軽自動車税増税の影響から軽自動車が対前年同月比で81.9% と大幅に落ち込み、足を引っ張る形となった。
登録車のブランド通称名別では、上位からアクアが1 万7,711 台、カローラが1 万2,089 台、フィットが1 万1,466 台、ノートが9,511 台、プリウスが9,419 台と、低燃費車が上位を占めている。また、軽自動車では上位からN BOX が1 万1,879 台、タントが1 万1,703 台、ワゴンR が1 万1,141 台、デイズが1 万1,009 台、アルトが9,134 台だった。
2015 年7 月の国内新車販売台数
[table id=16 /]国内中古車販売台数
7 月の中古車販売台数は、合計で31 万9,657 台(同104.7%)と2 カ月連続で前年比プラス。車種別では小型貨物とその他を除く全項目で前年を上回った。
2015 年7 月の中古車販売台数
[table id=17 /]出典:自販連
今後の国内生産及び国内中古車販売予測
日本自動車工業会の発表によると、’15 年度の国内新車販売台数は、’14 年度より5.8%少ない499 万1,900 台と予測してる。
当面は、軽自動車の国内生産台数及び販売台数の減少が続くと見られる。また、消費税が10% に引き上げられる2017 年4 月に向けて駆け込み需要が発生し、その後は反動が懸念される。長期では国内市場の縮小が続くため、国内生産台数の減少は避けられない。
ライター 山口 清憲