自動車補修部品及び関連用品を供給、販売している自動車部品の全国卸売業団体である全日本自動車部品卸商協同組合(全部協)は、6月19日に第6回通常総代会を開催した。平成30年度事業報告及び決算報告並びに、2019年度事業計画の発表を行った。
新戸部 八州男理事長は、「今、自動車業界アフターマーケットを取り巻く環境はものすごい波の中にいます。10年前では移動中にスマホを使って買い物をすることなんて考えられませんでしたが、今は日常です。10年後を予測してもそのとおりに行くことはまずないでしょう。しかし、未来への不安に駆られて、今の努力を怠ってはいけません。せいび広報社の「経営戦略データ2019」によると、車検単価がディーラーでは2017年度68,235円、2018年度73,255円で5千円単価がアップしていますが、専業工場になると50,313円、48,887円と1500円単価が下がっています。自動車はしっかりとしたメンテナンスをすることによって安全性や環境性能を保つことができます。しかし、今車検が取れないと皆さん悩んでいらっしゃいますが、低額車検はチェーン店やユーザー車検に任せて、『しっかりとした整備を行いましょう』となぜ自信を持って提案することができないのか。たとえ少しお客さまが離れても売上的には上がるはずです。私たち部品商は、整備工場の皆さんに適正な部品交換をすることによって、私たちの力で、安全な自動車社会を維持していきましょうと呼びかけをする時が来ていると思います」と挨拶をした。
発表された今期の事業計画では、共同購入事業に引き続き注力し、ZEN-bukyo Toolモールの購買売上高を前期の43,026,450円より大幅にアップを見込んでおり、57,238,267円を目標にしている。また、団体交渉及び団体協約の締結に関する事業について、この事業は組合員の取引先のメーカー形自動車部品販売会社との間に純正部品に関する取引条件の改善を図るために行われている。参加者より「現在新しい契約書への更新を強く促す取引先があるが、全部協としても優先的に対応してほしい」との提言に対し、新渡戸理事長は「全部協でしっかりと内容をまとめ上げて皆様に発表するまで待ってほしい、全部協の契約書の雛形に沿った形にしたいと思っている」と注意を促した。