去る1月28日、石川県七尾市にてロータスTMパートナーズ社屋が竣工され、200名超の見学者が足を運んだ。
会場を移した竣工式では、今回展開する事業である能登地区6社連携の事業説明が行われた。祝賀会ではメンバー紹介やTM表彰式など盛大に行われた。
最新鋭の設備を駆使し革新的なサービスを目指す
㈱ロータスTMパートナーズは6社連携のもと、成り立っている連携事業である。その6社は石川県能登地区に位置する整備事業者となっている。事の発端としては辰口自動車の室谷眞一代表取締役社長が同地区の整備事業者を集め今回の構想を説明した時から始まった。そして、室谷社長はこの新事業を始めるにあたり『革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金』を申請し、新しい拠点を作ることを軸に事業を進めていった。同補助金は異業種共同の事業展開はこれまであったが、同業社の連携としては国内では初めての取り組みであった。2017年3月に採択が取れ事業は動き出し、今回無事竣工となった。
真ん中が良くなれば回りも良くなる
「各社がそれぞれ成長していくには今後の自動車整備に対応していかなければいけません。そういった中で最新鋭の設備を全て揃えるのは非常にハードルの高い投資になると思います。そこで今回、補助金を使って共同で投資し、新しい拠点を作りました。共同拠点では各会社の社員が働くこととなります。また、それぞれの会社は共同拠点の最新鋭の設備を使った営業が出来ますので、今まで以上の仕事を作り出すことが出来ます。共同拠点、つまり中央が良くなり、その結果として各社が良くなっていきます。また、システムや部品商なども1本化され、レバレートも統一化していきます。顧客情報も共有するので、これまで点で当たっていた営業も面で当たり全社でサポートしていきます。基本的には各社の顧客は各社がサポートするのですが、選ばれるような会社創りをしていかなければいけません。それぞれが持つ個性を活かしつつ違いを出していき自分達で競い合うように成長していくのも狙いです」と室谷社長。
連携するメリットは多くあるが、ただ情報共有や拠点共有するだけでなく、互いに成長していくことも狙いとしてある。
「環境はもちろん、素材に対しても今後は考えていかなければいけません。そして、整備機器についても次世代に対応していかなければいけません。今回の共同拠点は次世代に対応した『測れる工場』です。単純な検査だけでなく、状態を測り安全にかつ快適に乗れるようにしていくことで作業の差別化も出来ます。また、集客の1つの柱としてガソリンスタンドも併設し、しっかりとコミュニケーションを取るようにしました」と室谷社長。
『測れる工場』と銘を打ちTMコーポレーション同様の24時間365日対応、最新鋭の設備を6社で共有する拠点は4月1日に正式に運行していく予定だ。現在は社員研修などで各社のレベルの平準化をしながら来るべき時を迎えようとしている。