ホリデーの推奨する福祉車両で好成績を収める
アイドリングタイムを埋める提案もホリデーならでは
千葉県千葉市中央区に位置するホリデー車検千葉みなとは年間車検台数1,500台を実施する店舗である。交通量の多い国道にも面しており、入庫状況も年々増加傾向にある。ホリデー車検に加盟していることで、立会い車検という、短時間で台数を確保できる仕組みの存在も同社の支えとなっている。本社は千葉石油というSSも運営する会社であることから、他店舗とも連携を取りながら顧客満足度向上を目指している。
そんな同社であるが、ホリデー車検の実施は、休日がメインであるものの平日では午前中に集中するため、日中のアイドリングタイムが発生していることもまた事実であった。そんなアイドリングタイムを埋める思案をしている中で、加盟するホリデー車検とタッグを組む一般社団法人全国総合福祉車両協議会の存在を知ったことをきっかけに好成績を収めるようになった。
福祉車両というカテゴリー
「元々、ホリデー車検の研修会に於いて一般社団法人全国総合福祉車両協議会の存在を知り、福祉車両というカテゴリーに目を向けました。ホリデー車検本部としても力を入れるなど、加盟店に展開を勧めていることもあって、弊社としても力を入れていこうと始めたのが2年前のことでした。当初は福祉車両に使われている部品の名称はもちろん、何をしている部品かさえも分かりませんでした。しかし、協議会ではそういった情報共有も出来ましたので、現場のレベルも上がってきたとの実感があります。
地元の福祉施設などに対して営業を仕掛けたこともあって、現在、法人入庫が増えてきております。これは副産物なのですが、福祉車両という特殊な車両を修理することで信頼感を得たのか、福祉施設の従業員の方の一般入庫が増えるなど、他の法人とは違った嬉しい誤算がありました。福祉車両は介護者の回送を確実に実施しなければならないことから、福祉車両の特殊装備とは別に車両そのものの予防整備も徹底して頂いていますので、収益レベルも上がっております。
また、福祉車両を扱える店舗はディーラーが多いのですが、持ち込んだ店舗では福祉車両の整備が出来ないケースも多く、別店舗に入庫させて整備するとのことです。こういったレスポンスが悪いというのも福祉施設では悩みであったと聞きました。運送会社と同じように考えて頂ければ早いと思いますが、福祉車両はやはり時間そして確実性を求められます。弊社ではホリデー車検千葉港みなとで整備を実施しております。先述のホリデー車検のアイドリングタイムに福祉車両の回送していない時間がはまるということもあって、現場を効率良く回すことが出来ております」と安西則昭部長。
先ほども触れたが、千葉石油ではSS事業部や車検事業部を運営している。2年前から着手した福祉車両は好成績を収めていることもあり、部門として立ち上げる予定とのこと。
福祉車両と自動車整備工場の融和
「自動車のプロが車輪の付いたものを扱うのは至極当然のことだと思います。こうした姿勢が伝わったのか、福祉施設で使われている車椅子のメンテナンスを受けるようになりました。経年劣化は時間が経過すればするほど自動車同様に起きます。ましてや介護者を乗せる重要な役割の車椅子が壊れていては、福祉施設も責任問題が問われます。
そこで、車椅子のメンテナンスから営業を仕掛けるようにしています。日常的に使っている車椅子のメンテナンスも福祉施設の方ですら理解されていない場合が多く、ある意味では教育しなければならないと感じ、車椅子安全整備士の資格を取って、講習をするようになりました。口コミも広がりを見せており、車椅子の修理から福祉車両の修理、そして従業員の方の車の入庫とありがたい流れが構築出来ております。
ホリデー車検でも加盟店に展開を呼びかけているとあって、弊社としても積極的に成功事例を作っていければと力を入れております」と安西部長。
福祉車両というニッチな車両整備
自動車と違って、福祉車両に使われている部品は様々である。ベアリング一個とってもわざわざ壊れ易いプラスチック使用しているケースもあるという。ベアリングに力が入り過ぎても破損すれば大きな事故に繋がることも少ないとのメーカーの配慮かも知れないが、逆に修理する観点からすると、交換工賃、部品代など合わせると大きな収益になる見込みがある。また、整備知識も通常メンテナンスの延長に近いものでもあるが、やはり専門知識が求められる。
ホリデー車検では全国総合福祉車両協議会と協力して、今後は加盟店に対して研修会などを開催し、収益向上そしてトータルカーライフサービス業への変革を推進していく。