安全を考えたら
LED より絶対発炎筒!!
去る7 月30 日、関越道の下り線にある上里サービスエリアにて警察、地元ラジオ放送局、ネクスコ東日本などが主催の交通安全フェアが開催された。
事故防止の啓蒙やエアバッグ、シートベルトの事故時の体験、警察車両の展示などを行い、その一角にて発炎筒の着火体験を行っていた。休日のサービスエリアということもあり、家族連れを含む来場者が着火体験を行った。
事故が起きた際に使われる発炎筒の着火体験をサービスエリアに立ち寄った一般ユーザーに向けに行っていたが、殆どのユーザーが発炎筒の着火方法を知らなかった。確かに事故や故障が起きたとしても発炎筒を即座に着火出来るかと聞かれた場合、余程慣れていなければ出来ないだろう。ましてや着火をしたことが無ければ尚更である。ちなみに、取材時には50 人以上の来場者が着火体験を行ったが、全ての来場者が着火したことが無かった。半永久的に使えるLED ライトは発炎筒の代替品として車両に装着することが認められている。だが、今回のイベントで発炎筒とLED ライトの光度比較や認知度比較など行い、着火経験は無くとも100%の来場者が『発炎筒の方が安全だ』と回答した。来場者の声を参照されたし。
着火体験した人の声
≫ 発炎筒の使い方は、簡単であるが、パニック時に使えるか心配だ。
≫ 発炎筒を使ったことも車についていることも知らなかったので、とても勉強になった。
≫ LEDと比較しても絶対に発炎筒の方がいいと思った。
≫ LEDは電池切れの心配があり、有効期限さえチェックしておけばいつでも使える発炎筒の方が、安心だと思った。
≫ LEDは使い方は簡単だけど、目立たないことが分かった。
≫ こんなに明るくて煙が出るとは思わなかった。後ろに教えるには発炎筒が間違いないと思いました。
≫ 発炎筒を点けたことが無かったので貴重な経験が出来た。
≫ 発炎筒とLEDを見て比較したことはなかった。今後も発炎筒を装着したい。
体験した人の声
40 代男性の声
「今まで事故は一度だけ経験があるのですが、クルマが動かなくなってしまい呆然としていました。相手の方と話をして警察を呼んで、事故車は道にそのままでした。警察の方が誘導するまでクルマを放置していて、少し渋滞になってしまったことを覚えています。その時に発炎筒を点けなかったことを思い出しました。警察の方も『二次災害を防ぐために発炎筒を点けてください』ということを言っていました。そもそも『発炎筒を点ける』という認識が無かったと思います。今回、発炎筒の点け方を知ることができたのは良い経験になると思います。後続車両に事故を知らせるといった、当たり前のこともしていなかったと反省しました」
20 代女性の声
「使ったことは無いのですが、発炎筒がこんなに煙が出るとは思いませんでした。視認性からいって、発炎筒の方が断然良いですね。ディーラーからこっちがいいとLEDライトを言われるがまま装着していましたが、正直に言いまして不安です。万が一の時に自分の身を守るものを使ったことが無いのは、自分に原因がありますが、使おうとしてもこんなLEDのライトがこんな状態では本当に事故を知らせられるとは思えません。万が一のために発炎筒を常備するようにします」
主催者(ネクスコ・警察)より
「手っ取り早く後続車両に知らせるには発炎筒、これに尽きます。我々は現場に着いたら、まずは発炎筒を焚けと徹底しています。煙と炎で知らせることが何よりの手段です。もう一つ言えることとしては事故が起きた際に、車内に残る危険性も伝えていただければと思います。事故が起きたら発炎筒を点けて左側から車内を出る、これだけで危険度はだいぶ下がりますから」とネクスコ職員。同時に取材した埼玉県警も同意見であるとのことだ。
「発炎筒は命を守ると強調し、万が一の時に使って欲しい」とした。
二次災害を防ぎ顧客との接点を高める
さて、今回のイベントで何が伝えたかったかというと、第一に自動車整備工場がお客さまであるユーザーに今一度安全面を伝える重要性だといえる。
確かに、発炎筒と比べてLED ライトは便利かつ長寿命であることは間違いない。発炎筒も使用時間は5分間ほどだ。
事故が起きたということを後続車両に知らせなければ二次災害が起きてしまう可能性があり、今回のイベントでは100%のユーザーが発炎筒の方が良いといった回答を寄せたことから見ても自動車のプロである整備工場がLED ライトを勧めることは止め、「お客さまのことを考えれば発炎筒で間違いありません」と自信を持って発炎筒を勧めていこう。