「洗車って儲かるの?」という声にお応えするべく、最新の洗車機器や関連商品を実演展示すると共に、どのように自社ビジネスに組み込んでいけばよいか、そのノウハウを紹介するセミナーの2本立てのイベント「洗車ビジネスセミナー&新製品提案会」を、大手機械工具商社の株式会社バンザイ(柳田昌宏社長)が去る2月8日、新横浜にて開催した。セミナー講師には株式会社本荘興産の平井新一社長を招いた。同社は洗車関連商材の販売や、コーティング塾の開催などで知られる洗車&コーティングのプロである。
洗車は最強の集客商品
株式会社本荘興産
代表取締役社長平井新一
この2~3年は「洗車をどうにかしないといけない」という話で私がよく行く整備工場でも盛り上がっています。
実際の取り組み事例を3件紹介します。まずは福井県敦賀市にある、お客さまが来店されたらほぼ毎日無料で洗車をしている株式会社オートリンクです。
社長さんがおっしゃるには、無料で洗車しているとお客さまがどんどん来店されて、会話する機会が増えるんですね。ですから、特にセールスの勉強をしなくても、にっこり笑顔の接客ができるようになっていたのです。
次の事例は滋賀ダイハツさんです。どんどん洗車もして、カーケアメニューを充実させて、お客さまのニーズに応えたいということで、12 名ぐらいのサービススタッフ全員でわざわざ1 泊2日の研修に来ていただきました。
社内の軽音楽部でバンドも組んでいて、ラジオ番組にも出演し、CD も売って、ライブもしています。メンバー(社員)目当てに来店される方も多いそうです。地域の人々に広く知られ、楽しさを発信し、来店のきっかけになる商品も作ってご来店を促しています。
最後の事例は名古屋のヤマサ總業株式会社というガソリンスタンドです。車検+コーティング+洗車を取るために、子育て世代の女性をターゲットに「車内も掃除しませんか?」と声をかけ、友達のような関係を作るのだそうです。子育て世代のお母さんは何かと忙しいですから、車内清掃まで手が回らないことが多く、しかもイケメン店員よりも、同じ年代の女性店員が声がけする方が成約率が高いそうです。
では女性をターゲットにどんな話をしたらいいのか? そこで、「クルマの美容室」という名称を提案しています。
とにかく台数をこなす、断らない、「いつでも来てください」という状態を作り、来ていただいたお客さまと会話する時間を作り出して、洗車の後にボディの健康診断を行います。キズ・シミ・鉄粉何かは付いています。
そこでコーティングを提案するのですが、単一料金ではなく幅を持たせて、仕上がりの程度に合わせてお客さまに選んでいただく。さらに「せっかくいいコーティングをかけるので、定期的に洗車に来てください。チケットを4 回分渡します。できれば3 ヶ月に一度、洗車に来ませんか?」という具合におまけを付けるのがよいと思います。