全国の有力自動車整備工場が集まり、自動車整備業の勝ち残り策を研究、発表するMSC経営戦略会議(山崎太議長)は、去る2016 年11月24・25日に第111回研究会を開催した。
初日は同会議でも以前講演された織田久史社長の経営するダイハツ明石西・大久保店を見学し、織田社長からも二度目の講演をしていただいた。2日目は自社開発のWeb 車検予約システム「totoco」が好調の㈱ヤマウチの人見いづみ次長が講演を行った。
山崎太議長 挨拶
最近は業界の新聞だけではなく、一般紙で、私が見たのは読売新聞でしたが、よく目に飛び込んでくるのがクルマのIT 化の話題です。自動運転などクルマのIT 化がかなり進んでいるという内容が、かなりのスペースを割いて紹介されていました。
それだけ自動車業界だけではなくて、日本の国全体としてそういう方向に行くのだと思いますが、それに関して整備業界が何か情報を持っているのかといえば、かなり遅れていると思います。
前回の研究会でジェイシーレゾナンスの松永社長にご講演いただいた際にも、これぐらいは知っておいた方がいいと言われたことを思い出しました。
やはりこの会は業界事情に精通していらっしゃる皆さんが集まっていますので、最新情報など皆さんからも教えていただき、メンバー全員で共有して、共に厳しい時代を進んでいければと考えております。
講演 株式会社ダイハツ明石西 代表取締役 織田久史 氏
価値観の重要性
価値観(=考え方)って絶対に大事なのです。私のセミナーを聞いていただく場合も同じです。私の話を聞いて、「それいいよね」って言っていただける人と一緒にやれたら嬉しいという考え方なのです。この考え方は会社経営でも必要です。従業員に対してもそうですし、お客さま、取引企業とも価値観を合わせることはとても大事です。
ところで、成果とは、考え方×熱意×能力であると稲盛和夫さんがおっしゃっています。これが足し算ですと、熱意がなくても成果が出ることになります。しかし、掛け算ですから熱意が0だと成果も0になるのです。考え方の範囲は-100から+100までと言われています。熱意と能力の範囲は0から100です。例えば、パソコンの能力がとてもある、やる気もある、しかし銀行をハッキングしてやろうというように考え方がマイナスだと成果もマイナスになってしまうのです。先ほどの数式で考え方が一番最初に出てくるのも、それだけ考え方が重要だということを表しているのです。 一部抜粋
講演 株式会社ヤマウチ カーメンテナンスシステム開発部 次長 人見いづみ 氏
店舗集客とホームページ集客について
人見氏は、Web車検予約システム「totoco」及び自社での取り組み事例を披露した。Webでの予約が一般化している背景を受けての実用化で、年間6,000台の車検入庫中、8 ~ 9割に貢献しているとのこと。