レービングファンという概念がありまして、一人だけ熱狂的なファンを作ると、例えばものすごい女性のファンを作ったら、顧客が驚くべきスピードで広がります。
また、障害を持ったドライバーは日本全国にたくさんいらっしゃいますが、中には車椅子に乗っていてもクルマを運転できる方もいらっしゃいます。この車椅子に乗っているけれどもクルマを運転できる方が1人、レービングファンになったとします。同じ境遇の方に情報が伝達するのに、伝わる時間は一ヶ月もかかりません。みんなネットワークで繋がっていますから、あっという間に広がります。
しかも、「あそこはサービスがよかった」ということで、場合によっては観光バスに乗って押し寄せるかもしれません。彼らは出かけたくて仕方がないのですけれども、出かけられる所がなかったり、出かけた先が不便だったりするから困っている、結果的に出かけられなくなっている人が多いのです。
ですから、車椅子でも行ける観光地案内を作って、そこを回るバスのメンテナンスをわが社で全部引き受けますとすれば、障害者の周りには親も友達も全部付いているので、ビジネスとして成り立つと思います。
聴覚障害の人、視覚障害の人は運転免許を持っていませんよね。
この方たちが誰と一緒に出かけるかと言えば、障害を持っていてもクルマを運転できる先ほどの方たちと出かけるのです。こうした方たちが一人でもレービングファンになれば、瞬く間に情報が広がるのです。
MSC 経営戦略会議 第109回研究会 講演
株式会社エイ・エル・ピー
代表取締役 八尾 稔啓 氏
(日本健康心理学会認定 健康心理士)