自動車整備業の接客対応術50
クレームの内容は、部品自体の不良であったり、時には社員の対応の悪さであったりと様々ですが、クレーム処理は、その都度上手く解決されればそれで良いというものではありません。
クレーム処理の行き着くところは、クレームの再発防止であり、クレームゼロを実現することによって顧客満足を高めることにあります。ユニクロやノードストロームのクレーム処理策も、けっしてクレームゼロへの道を放棄したわけではありません。クレームは、その日の内に検討されて対策が講じられる仕組みが作られているからこそ、一見無茶に見える返品交換自由制が実施できるのです。大企業は別として、お客様に支持されている中小企業の多くでは、社長自身が必ずクレーム報告書に目を通しています。なぜ、クレーム処理を担当者に任せずに必ず目を通すのか。
実は、クレームはお客様からの改善提案なのです。「こんな不良があるよ、どうして不良が生じたのかよく調べて対策を講じて下さい。そして、もっと品質の良いものを提供して下さい。」「こんな接客対応マナーではいけないよ、もっと親身になってサービスをして下さい。そうすればこの会社を好きになりますよ」とお客様の気持ちが率直に提案していると、受け取ることで今よりももっと喜ばれる整備サービスを作り出すことができます。