飛び込みで入った飲食店で店員と常連が仲良く話しているのを見て居心地が悪く感じたことはありませんか?
常連になれば店員と仲良く話すことはあると思いますが、初見の場合はお客さまもお店側も常連同様となるには難しいと思います。先日、蕎麦屋さんで食事を取った際にとても居心地が良く、これが顧客との『対話』なのだと感じましたので、ご紹介させて頂きます。
どのお客さまとも仲良くする
その蕎麦屋さんに入ると常連には『また来てくれたの?』や『お帰りなさい』といった言葉が出ます。初見の私には『初めてですよね?ご来店ありがとうございます』としっかりと挨拶をします。蕎麦を注文する際もオススメや季節のモノを提案してくれます。スーツを着ていたこともあり『今日は暑いですよねぇ、冷えているお水置いておきますね』などと一言添えて応対してくれます。
蕎麦が出てくるまでの間、暫く店内を見渡していると、ある顧客には時事ネタで振り、ある顧客には一言、二言話してお客さまが笑顔になるなど、各顧客のツボを抑えていると思われます。話すことを楽しむ顧客もいれば、黙々と食べ続ける顧客もいます。色々なタイプの顧客に対してバリエーション豊かな対話を試みて、顧客満足度を上げているといえます。皆が常連ではないながらも活気のある店内を肌で感じました。
お互いの理解を深めることが対話である
お蕎麦屋さんの事例で分かることは、一方的な会話を押し付けているのではなく、顧客との対話をしていることが分かります。掛け合いに近い形とも言えます。会話というのは日常的に行われる行為で、信頼関係が無くとも出来ることです。一方、対話というのはお互いを理解するための行為で、信頼関係を築くためと言えます。皆さんもお客さまが来店した際に話をすると思いますが、自分が会話をしているのか対話をしているのか考えてみて下さい。マニュアルに沿った対応ではなく、対応するスタッフの個性も出ると尚良いと思います。
三好 高史
㈱ビジネス通信工業 取締役。
企業用の電話、FAX、OA機器の販売、リースまで幅広く扱う。日本全国の自動車業界とはOA機器の導入で幅広い繋がりを持つ。異業種の営業マンでありながら、「自動車業界が好き」というスタイルで様々な会合に参加し、情報交換を各地で行う。年齢44 歳。座右の銘「一期一会」