隣の芝生は何色だ?
お客さまは神様です
皆様はお客さまに対してどのように接していますか。親切、丁寧な対応は当たり前で、各社それぞれに想いがあって接していると思います。
『お客さまは神様です』という言葉があります。この言葉は諸刃の剣であり、自分が『客』という立場に立った場合、自分が『神様』になってしまうということです(考え方の一つとしてなので、否定の意味ではありません)。
今回は仕入先や取引先に対する対応について考えていきたいと思います。
□ 50:50の関係
通常、取引先やお客さまとは50:50の関係であり、どちらが上か下かというのは存在していないと、ビジネスの世界では言われています。
確かに、購入側が強くなるのは仕方がないことですが、だからといって『買ってやっている』などと尊大になってはいけません。
販売側も『売ってやっている』となるのもおかしな話です。双方がお互いの利益のために動くことがビジネスであり、その対価として金銭や商品を手に入れているだけに過ぎません。
直接部品を届けてくれる仕入先に対して『そこに置いとけ!安くしなかったら、お前の所でもう買わないぞ』と言うのは最低ですね。
身に覚えはありませんか?
ないとは思いたいですが、私自身、営業マンですので、そのような対応を受けることもあります。
実に悲しいと感じます。そして自動車業界では特に多いことも悲しいです。
□ 本気になれる対応
上記のような対応を仕入先に対して行っていると、相手はどのように思うでしょうか。『この人のために頑張ろう』と思うでしょうか。そんなことは有り得ないと思います。お客さまから同じように厳しい対応をされたとしても自分がそれをする理由にはなりません。八つ当たり先として、手近な仕入先に当たっているのではないでしょうか。いずれ、お客さまに対してもそんな対応が滲み出てしまうと思います。ある程度砕けるのは良いとしてもあまりにも度が過ぎるのはお互いのためには、よくありません。
お互いさまの精神を持って、お互いが利益を取れる、共に幸せになれる仕事を続けていければと切に願います。
三好 高史
㈱ビジネス通信工業 取締役。
企業用の電話、FAX、OA機器の販売、リースまで幅広く扱う。日本全国の自動車業界とはOA機器の導入で幅広い繋がりを持つ。異業種の営業マンでありながら、「自動車業界が好き」というスタイルで様々な会合に参加し、情報交換を各地で行う。年齢44 歳。座右の銘「一期一会」